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令和 4年 2月定例会−03月01日-03号

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  1. 新発田市議会 2022-03-01
    令和 4年 2月定例会−03月01日-03号


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    令和 4年 2月定例会−03月01日-03号令和 4年 2月定例会         令和4年2月新発田市議会定例会会議録(第3号) 〇議事日程 第3号 令和4年3月1日(火曜日) 午前10時開議 第 1 会議録署名議員の指名 第 2 一般質問  ─────────────────────────────────────────                 一 般 質 問 通 告 書                            令和4年2月定例会(4.3.1) ┌──┬───────┬────────────────────────────────┐ │順番│ 質問通告議員 │      通     告     項     目       │ ├──┼───────┼────────────────────────────────┤ │ 8 │小 林   誠│1 当市のブランディング戦略と歳入増の取り組みについて     │ │  │       │2 人権侵害・差別の根絶に向けて                │ ├──┼───────┼────────────────────────────────┤ │ 9 │湯 浅 佐太郎│1 新発田市の森林資源活用策と農村集落の地域活動支援事業について│ │  │       │2 新発田市における街灯・防犯灯の維持管理事業について     │ ├──┼───────┼────────────────────────────────┤
    │10│加 藤 和 雄│1 コロナから市民のいのちとくらしを守るために         │ │  │       │2 国民健康保険について                    │ ├──┼───────┼────────────────────────────────┤ │11│小 柳 はじめ│1 第3回教育委員会の事なかれ主義と組織的問題         │ │  │       │2 空き家対策は危機感を持って挑む段階ではないか        │ └──┴───────┴────────────────────────────────┘  ───────────────────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件  議事日程に同じ  ───────────────────────────────────────── 〇出席議員(25名)   議 長   若  月     学       副議長   中  村     功    1番   板  垣     功  議員    2番   水  野  善  栄  議員    3番   五 十 嵐  良  一  議員    4番   板  倉  久  徳  議員    5番   小  川     徹  議員    6番   比  企  広  正  議員    7番   今  田  修  栄  議員    8番   湯  浅  佐 太 郎  議員    9番   宮  崎  光  夫  議員   11番   青  木  三 枝 子  議員   12番   渡  邉  葉  子  議員   13番   阿  部     聡  議員   14番   石  山  洋  子  議員   15番   小  柳  は じ め  議員   16番   中  野  廣  衛  議員   18番   渡  邊  喜  夫  議員   19番   加  藤  和  雄  議員   20番   三  母  高  志  議員   21番   小  林     誠  議員   22番   佐  藤  真  澄  議員   23番   宮  村  幸  男  議員   24番   小  坂  博  司  議員   25番   入  倉  直  作  議員  ───────────────────────────────────────── 〇欠席議員(なし)  ───────────────────────────────────────── 〇説明のため出席した者        市長         二 階 堂       馨        副市長        伊   藤   純   一        教育長        工   藤   ひ と し        総務課長       樋   口   茂   紀        人事課長       中   山   友   美        財務課長       吉   田   和   明        みらい創造課長    坂   上   新   一        人権啓発課長     佐 久 間       康        税務課長       渡   邊       太        健康アクティブ戦略監 山   口   恵   子        健康推進課長     中   野   修   一        保険年金課長     佐   藤   英   樹        高齢福祉課長     山   口   幸   恵        社会福祉課長     榎   本   道   夫        こども課長      沼   澤   貴   子        産業戦略監      清   田   稲 盛 樹        商工振興課長     小   林   一   哉        農林水産課長     長 谷 川   英   一        維持管理課長     穴   水   雄   二        建築課長       小   野   正   一        水道局長       倉   島   隆   夫        教育次長       鶴   巻   勝   則        教育総務課長     平   田   和   彦        学校教育課長     小 野 沢   謙   一  ───────────────────────────────────────── 〇事務局職員出席者        事務局長       石   井   昭   仁        次長         古   田   潤   子        係長         鈴   木   正   司           午前10時00分  開 議 ○議長(若月学) おはようございます。これより本日の会議を開きます。  ───────────────────────────────────────── △日程第1、会議録署名議員の指名 ○議長(若月学) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において板垣功議員、阿部聡議員、佐藤真澄議員を指名いたします。  ───────────────────────────────────────── △日程第2、一般質問 ○議長(若月学) 日程第2、これより一般質問を行います。  小林誠議員。           〔21番 小林 誠議員登壇〕 ◆21番(小林誠議員) おはようございます。共道しばたの小林誠でございます。通告に従いまして一般質問、本日は2項目させていただきたいと思います。  まず第1に、当市のブランディング戦略と歳入増の取り組みについてであります。人口減少が進む当市においては、個人市民税や固定資産税など、自主財源としての歳入が今後低下していくことは明白でありますが、健全な自治体運営として、自主財源をどう増やしていくかということは大きな課題であるとも言えます。コロナ禍前であれば、人のインバウンドと物のアウトバウンドを前面に出して外貨を獲得することで歳入を増やしていくことも政策の目玉に打ち出していましたが、コロナ後の観光客のより戻しに頼っているだけでは、他市に後れを取るのではないでしょうか。  その中で、歳入増のためには新発田市のブランディングの確立がウィズコロナに向けて必ず必要な視点になってくると考えます。歳入増の方策として、ネーミングライツという手法があります。全国様々なところに企業の冠をつけた施設が既にございますが、スポーツ施設などの命名権を企業が買い、その施設名を企業名や社名ブランドに変更する手法であります。これにより、自治体は施設の維持費負担が減り、企業側は維持費を負担するものの地域貢献活動としての宣伝効果は今後の労働力不足の中においてメリットは少なくないと考えます。当市の企業協賛と呼ばれる広告料の収入のトップは、広報しばたの広告収入でありますが、当市には陸上競技場や野球場、総合体育館などのスポーツ施設をはじめ、文化会館などの文化施設、コミュニティ施設など、数え切れないくらい市直営の様々な施設を有しております。そこに命名権を販売したらいかがでしょうか。市内循環バスも一定の広告は貼られておりますが、ほかの地区のバスには広告はございません。今後、全地区に整備される公共交通における車両に対しても広告を募集することは可能ではないでしょうか。これも企業との連携により、地域の価値を上げ、市のブランド力をつける手法の一つでありますが、山積する地域課題の解決のためには地域ブランディングの推進に当たり、その推進体制が一つにまとまっていないことにも課題があるのではないでしょうか。  二階堂市長が掲げる4つの視点の目的達成のプロセスを明確にし、プロジェクトチームを再構築する必要があると考えます。具体的に言えば、シティープロモーションチームを単独の課が行うのではなく、独立したセールスチームを構築し、具体的に人口増や歳入増の目標値を設定する必要があり、そのためには外部人材の登用も一つの方法であると考えます。他市ではCMO、マーケティング責任者を設置し、短期間で大きく成果を上げているところもあります。新年度予算編成において、新たな施策として意気込みを感じるところは少なく、都市間競争の中で新発田市の今後の生き残りをかけて、いま一歩踏み込んだ施策と体制づくりも必要と考えますが、以下市長の見解を伺います。  1番目、歳入増の取組について現状と課題は。  2番目、ネーミングライツ導入についての考え方は。  3番目、現状のシティープロモーション推進体制と成果について。  2項目でございます。人権侵害・差別の根絶に向けてであります。当市は、平成9年に人権擁護都市宣言、平成25年には新発田市差別のない人権が尊重されるまちづくり条例を施行し、同和問題をはじめとするあらゆる差別の解消に向けて、その歩みを進めてまいりました。国も平成28年にいわゆる人権三法を施行し、差別のない社会の実現に向けて取組を進めてまいりました。しかしながら、今日でも人権侵害事件は後を絶たず、戸籍不正取得による身元調査事件インターネットによる差別的な書き込みなど、いまだ解決していない問題を多く抱えております。昨今では、部落差別だけに限らず、匿名性を利用したインターネットやSNSによる悪質な誹謗中傷も大きな社会問題となっており、被害者は心に大きな傷を負い、中には自死に至るケースもあります。国も総務省、法務省と共に相談窓口を設け、相談の受入れと意識啓発に取り組んでおりますが、人権法そのものに処罰規定はないため、個人で相手を特定し、訴訟を起こすまでには高額の資金がかかり、結果訴訟までに至らず泣き寝入りしているケースがほとんどです。  その中で、昨年9月27日に東京地裁において、全国部落調査出版事件の判決が下されました。裁判の内容は、全国の同和地区のリストをウェブサイトに掲載し、書籍化する行為は差別を助長する行為であるとの原告の主張に対し、判決は出身者が部落差別の誹謗中傷を受けるおそれがあり、プライバシー権を違法に侵害するものと断じ、ウェブサイト掲載の削除や出版禁止、賠償請求を命じるという内容でありました。この訴訟には、新発田市民の原告を含む県民6名が訴訟に関わっており、判決内容は新潟日報紙上においても大きく取り上げられ、社会的な位置づけは大きいものと言えます。この判決を踏まえ、当該自治体であります新発田市として、改めてインターネット事業者への削除要請の強化や、人権同和問題をはじめとするあらゆる差別の解消に向けて取組をさらに進める必要があると考えますが、以下質問いたします。  1番目、当市におけるインターネットによる誹謗中傷、差別事案等の発生状況について。  2番目、東京地裁判決を受け、当該自治体である市長の受け止めについて。  3番目、地裁判決を受け、同和教育の中でどう生かしていくのか。  4番目、当該自治体首長が連携をしてこの問題に立ち向かうべきと考えますが、市長の見解を伺います。  以上で1回目の質問を終わります。           〔21番 小林 誠議員質問席に着く〕 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。           〔市長 二階堂 馨登壇〕 ◎市長(二階堂馨) おはようございます。小林誠議員の当市のブランディング戦略と歳入増の取組についてのご質問にお答えをいたします。  初めに、歳入増の取組について現状と課題はについてであります。国全体が人口減少局面にある中での当市のブランディング戦略は、子育てするならやっぱり新発田を旗印とした出産、子育て支援であります。平成25年に国の外郭団体から消滅可能性都市が発表されて以来、当市では人口減少問題に正対し、不妊治療費助成の拡大、妊娠期から出産期のサポート強化、通年で待機児童ゼロの達成などの取組により、出産や子育てへの不安を解消し、子育て世代に選ばれるまちをつくってまいりました。この成果として、当市では14歳以下の子供たち、そして30代、40代の子育て世代の人口は市内への転入者が転出者よりも多く、令和2年国勢調査では当市の人口減少率が県内20市の平均減少率よりも低い率に抑えられたところであります。そして、令和4年度は2歳児保育の無料化などにより、支援の手をさらに大きく差し伸べてまいります。国による支援がない中で財政面の課題はありましたが、少子化対策は未来への投資であり、人口減少を抑えていくことが自主財源である税収の確保、そして持続可能なまちづくりにつながることから、他の事務事業の徹底的な見直しなどにより、財源を捻出し、実施するものであります。  次に、地域経済の活性化に向けてのブランディング戦略についてであります。当市の基幹産業は農業であることから、これを核としたブランディングが肝要であると考えております。これまで取り組んでまいりました新発田産米の海外輸出では、平成29年の輸出量と比較し、令和4年度は10倍以上のご予約を頂戴するなど、コロナ禍にありながらも堅調に実績を伸ばしているところであります。  これに続きましたのが昨年4月にお披露目いたしました新発田牛であります。市内飲食店やホテル、旅館でのメニュー化や各種のイベントなどにより知名度が向上し、今後は海外展開も視野に入れているところであります。そして、令和4年度はオーガニック米を核としてこれまでの新発田産米や新発田牛、さらには越後姫などの農産物や加工品等をオーガニックSHIBATAとしてブランディングし、国内外の皆様に提供してまいりたいと計画しているところであります。  また、農産物などと連携した観光によるブランディングも重要であります。新発田DMOなどによる取組の結果、新発田市、胎内市、聖籠町へのインバウンド宿泊者数がコロナ禍前の令和元年度には1万人の大台を超えました。コロナ禍により、今は動けない状況となっておりますが、収束の日は必ずやってまいります。そのときに向けた準備をしっかりと進め、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えているところであります。  一方で、時代の変化に合わせたブランディング戦略も考えていかなければなりません。コロナ禍を機に地方移住を考える方が増えたと言われておりますが、働く場所がなければ、その考えを実行に移してもらえません。当市は、大きな企業の事業所や工場などを誘致できるような環境がないことから、いわゆる企業城下町ではありません。そのような中でも当市へ企業を誘致し、そこで働く方たちの移住先に当市を選んでいただくために、旧天王小学校をシェアオフィスに改修し、リモートで働ける職場環境をご用意いたします。これらのブランディング戦略により、地域経済の活性化や魅力的な観光地づくりへつなげ、物のアウトバウンド、人のインバウンドが促され、ひいては当市の自主財源の安定的な確保にもつなげてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、議員ご指摘のとおり、ブランディングの確立がまちづくりの大切な視点でありますことから、社会情勢の変化等に迅速に対応しながら、引き続き人に選ばれる、住んでいる人に住みやすいと思ってもらえる魅力的なまちづくりを実施してまいります。  次に、ネーミングライツの導入についての考え方についてであります。公共施設等において、維持管理費の軽減が見込まれるネーミングライツの導入については、魅力ある取組の一つであると考えております。かつて当市においてもネーミングライツの導入を検討した経緯があります。その際には、高校野球新潟県大会の会場の一つである五十公野公園野球場などへの導入について検討を行いましたが、実施に至っておりません。ネーミングライツ導入における成功の鍵は、どれだけ年間の入場者数が多い施設であるか、またテレビや新聞などのメディアへの露出が多いかにかかっております。その意味では、県内の先進的な成功事例を見ても、プロスポーツのホームスタジアムになることが一番の近道だと考えておりますが、現時点で当市への誘致に関する見込みは立っていない状況にあります。なかなか難しい取組ではありますが、それでも決して諦めたわけではありません。引き続き導入の可能性について検討を進めてまいりますが、現状においては、より取組効果の高いふるさと納税企業版ふるさと納税に注力しているところであります。このふるさとしばた応援寄附金によって、一定程度の安定性と確実性のある収入が確保されるとともに、返礼品を通じた新発田産品のブランディング化との連携や地域振興、そして何よりも新発田の魅力を全国に発信し続けてまいります。  次に、現状のシティープロモーションの推進体制と成果についてであります。シティープロモーションは、自治体の方針等に基づき、それぞれ独自の取組が行われております。一例を挙げれば、シティープロモーション推進計画を策定する自治体や、三条市のようにふるさと納税の戦略を立案、実行するCMOを設置し、外部人材を登用するなど、様々な取組が行われております。当市といたしましては、議員ご質問のシティープロモーションチームのような専門組織は設置しておらず、それぞれの担当課において取組を進めております。シティープロモーションの推進には、そこに住む住民の皆様が地域やふるさとへの愛着を持つこと、いわゆるシビックプライドを醸成することが何よりも重要であると考えております。専門のチームを持たずとも、私を含め職員一人一人が日々の業務において、シティープロモーションへの意識を強く持ちながら、部署間での情報共有や連携をしっかりと取っていくことでさらなる推進は十分可能であるものと考えております。  当市では、住みよいまち日本一 健康田園文化都市・しばたの実現に向け、健康長寿、少子化対策、産業振興、教育の充実、4つの視点に基づいた取組を進めてまいりました。その成果として、人口減少率が県内20市の平均減少率よりも低く抑えられていること、また新潟市、長岡市、上越市に次ぐ県内4番目の人口数となったことが挙げられます。特に子育て世代への手厚い支援などを行うことにより、14歳以下の子供たち、そして30代、40代の子育て世代の方が転入超過となっておりますことから、選ばれるまちとして当市の認知度が徐々に上がっているものと考えております。このようにシティープロモーションは、単に知名度を上げるだけの取組ではなく、地域再生、観光振興、住民協働など様々な概念が含まれ、取組内容や手法も多岐にわたります。専門組織を立ち上げることも1つの手法ではありますが、まずは私がシティープロモーションプロジェクトリーダーとして、市職員と共にさらなる推進に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。  次に、人権侵害、差別の根絶に向けてのご質問にお答えいたします。初めに、当市におけるインターネットによる誹謗中傷、差別事案等の発生状況についてであります。当市では、平成31年4月からインターネット上の誹謗中傷、差別事案等を監視するモニタリング事業を行っております。このモニタリング事業で発覚した誹謗中傷等については、その場で市からプロバイダーへ直接削除依頼を行っているほか、法務省の人権侵犯事件調査処理規程に基づき、法務局へ削除要請を行っております。私も機会あるたびに、市民の皆様へインターネットにおける誹謗中傷や差別的書き込みなどは決して行わないよう呼びかけを行っておりますが、残念なことに当市におきましても誹謗中傷や差別的な書き込みが確認されております。特に最近では、新型コロナウイルス感染症に関連する書き込み事案が多数確認されております。  次に、東京地方裁判所の判決を受け、当該自治体である市長の受け止めについてであります。東京地方裁判所の判決については、司法の場で正式に違法なプライバシーの侵害が認められ、出版、公開の差止め命令が発出されたことから、部落差別の解消に向け、一歩前進したものと考えております。また、地名一覧と住所などの情報を突き合わせれば被差別部落出身と分かること、出身者を攻撃しようとするものは今も存在し、結婚や就職などで回復不能な差別の被害を受ける人がいるなど、判決理由についても一定程度、部落差別問題を理解した内容でありました。この判決内容を踏まえ、今後もしっかりと市民啓発、教育を進めてまいりたいと考えております。
     次に、当該自治体首長が連携してこの問題に立ち向かうべきと考えるが、市長の見解はについてであります。全国部落調査出版事件については、当市としても非常に許し難い問題であると考えておりますことから、これまでも再三にわたり、法務局に削除要請を行っているほか、県に対しても早急にインターネット上から削除されるよう依頼しているところであります。議員ご質問のとおり、今後は県をはじめ、当該自治体、さらには近隣市町村とも連携し、一刻も早く問題が解決するよう取組を進めてまいります。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長。           〔教育長 工藤ひとし登壇〕 ◎教育長(工藤ひとし) 小林誠議員の人権侵害、差別の根絶に向けてのご質問にお答えいたします。  東京地方裁判所の判決を受け、同和教育の中でどう生かしていくのかについてであります。令和3年9月27日の全国部落調査事件東京地方裁判所の判決については、市教育委員会といたしましても部落差別の解消に向け、一歩前進したものと考えております。市教育委員会では、特色ある教育の一つとして、人権感覚を高める人権教育、同和教育を学校教育の指針に位置づけております。市内全ての小中学校において、部落差別をはじめとするあらゆる差別や偏見をなくすため、子供たちが自分の周りにある差別や偏見を見抜き、差別を許さない人権感覚や人権尊重の心と実践する力を身につけられるよう、全ての教育活動を通じて取り組んでおります。人の痛みが分かり、あらゆる差別や偏見を許さない豊かな人権感覚を持つ子供を育むことができるよう、今後も教職員研修等を通じ、教職員の意識の醸成に努めてまいります。  また、今年度から市内全小中学校で児童生徒1人に1台ずつタブレット端末が配備されました。このタブレット端末の利用に当たり、情報モラル、情報セキュリティー、デジタル・シティズンシップの視点を踏まえ、子供たちの発達段階に応じて適切に活用できるよう、各学校で指導しております。子供たちがインターネット上で有害情報に接することのないよう、情報セキュリティー、情報モラル教育を進めております。万が一、子供たちが部落差別などを助長するような情報等に接した際には、同和問題についての正しい認識により、正しい判断、行動ができるよう、今後も引き続き人権教育、同和教育にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 小林誠議員。 ◆21番(小林誠議員) それぞれ答弁いただきました。ありがとうございます。  時間も考えながらやらせていただきますが、ブランディングの部分でありますが、これまでに社会増をなし遂げたというところで、それは私も成果に対しては評価しているところでありますが、やはり新発田の企業でいうブランディングでいうと、健康田園文化都市、住みよいまち日本一という、非常に全部がそろっていて総花的な内容なんです。健康長寿であったり少子化対策、産業振興、何を目指しているのかなというと、何でもあるのが新発田ですよと。新発田デパート、何でもあるから来てくださいという、非常に全国的に見ても内政的にはおかしくないんだけれども、何をしたいまちなのか、何にときめくまちなのかなというのを、外部から見るとそんなような感じはしていると思います。そういったところで、やはり新発田の資源、今ほどは農業と食の循環だと。毎年のようにいろいろ変わっていくもんですから、何を売りたいのかなというのは非常に考えるところであります。  そんなところで、言いたいことはいっぱいありますんで、絞って言いますと、ブランディングのチームは、今までどおりそれぞれの課でやりますよというところですけれども、かつて未来創造プロジェクト、ミラプロとかもあって、産学官労、学生や高校生とかも入って、市民の団体も入ってつくっていたというときもあったと思うんですけれども、やっぱり各課横断的なチームを、みらい創造課だけでやるんじゃなくて、つくって、コアメンバーがいて、そこに市民も学生もいろんな団体が入っていくという、こういうチームを私は必要だと思うんですが、市長いかがでしょうか。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) まず、ブランディングの考え方ですよね。どこに軸足を置くかですよ、まちづくりの。いろんなことを言うけれども、結果として選ばれるまちになれるかどうかというところに軸足を置かざるを得ない。当然選ばれるまちということは、人口が一つのラインを示すということになります。どんなにいいまちだと、それは言ってみたって、人口が流出して、減少して一方的に減っていっている。それでいいまちですなんて言ったって、果たしてそれがいいまちかどうかです。やはり厳しいけれども、人口に一つのターゲットを絞っておくということがとても大事だということがまず第1点。  そこで、私どもとしてはどういうまちをつくっていくか。よく言われるのは、過疎が進んでいった小さな町や村のほうが、よりとがったまちづくりをやります。一見それが成功事例のように言われるんです。でも、それはある程度理解できると。つまり残っていた人たちの住民の意識もほとんど1つに、一定にまとまりやすいということと、それから素材を1つに集中させることによって、まずとがったまちづくりをやることができるんです。  新発田がそれに合うかというと、私はそうじゃない。よく私は言うんですけれども、相撲に例えれば、突っ張りが得意な佐田の山だとか、あるいは突き出しが得意な柏戸という、そういう例えば企業誘致の城下町だとかもあるけれど、新発田はどちらかというと大鵬型だよということです。これといった決め技のものはないけれども、いろんなものがそろっている。そして、強い相撲じゃなくて負けない相撲とよく大鵬は言いましたけれども、私はそういうもんだと思っている。ですから、胎内市のような企業城下町を目指すのもあるでしょうし、あるいは聖籠町のように東港をやると、そういういろんなとがったものもあるけども、新発田は住みやすさ、ここが新発田のブランディングなのだということです。中には、人口が増えるということはサービスも増えるから、プラ・マイ・ゼロになるんじゃないかと言うけれども、やっぱり人口が増えるということはパワーです。私は、そこにブランディングを置きたい。その中にあって、一つ一つ、それが一つの軸足で農業という基幹産業をどうやってやっていくか。まずは、輸出に持っていこうじゃないか。いろんなものがここに今度ブランディングが刺さっていくわけですね、シティープロモーション。私は、それが新発田市に一番合う、そういうものだと思っています。無理して新発田をとがらせていく、そして無理して市民の意識を1つに持っていっていくというやり方ではなくて、住みやすさ、暮らしやすさ、住んでよかったな、行ってみたいな、その結果が14歳以下の人口が非常に転出よりは転入が多い、30代、40代の人が東京から帰ってきていただいているというのが実態です。  ただ、残念なのが20代が減っているんです。つまり一旦東京へ行ってしまうと、その年代は大学終わっても帰ってこないという、これが一つの企業城下町でない新発田の特質といいましょうか、マイナス点ではありますけども、でもその方々がある一定の年代になってくると新発田に帰ってくる、あるいはおじいちゃん、おばあちゃんの面倒をそろっと見なきゃならん年頃になってくると帰ってきていただいていると、こういうことでありますので、私はぼやっとしているじゃないか、住みたいまち日本一 健康田園文化都市、スローガンというのはそれでなければ、ここを無理してとんがらがしてしまうと、今度いろんなものが入り込む隙がなくなってしまう。やっぱりスローガンというのは全体を受け止めるぐらいのものが私は大事なんだろうというふうに思っているところであります。 ○議長(若月学) 小林誠議員。 ◆21番(小林誠議員) 前回も、以前もそういう話をさせてもらったことある。全てにおいて整っているのが新発田、本当に住みやすいまちなんだよ、むしろそれを売りにしたほうがいいんじゃないかと思います。  逆に言うと、新発田の宣伝下手なんて言いますけれども、いろんなキャッチフレーズがあって、今千葉の流山市なんかは、母になるなら、流山市とか、要は子供を産み育てるのにいい場所ですよということを全面アピールするんです。僕なんか、ちょっと思いつきみたいな話ですけど、シバタって読んでもらえないんです。シンホッタとかシンハツタとか。逆にほっとするまち新発田だとか、逆に出発のまちの新発田だとか、そういう売り方も要はあるということです。そういったものをもっと専門性を持って、外部人材も登用しながら、こういったことをマーケティングのチームをしっかりとつくっていく必要があるんじゃないのかなというふうな思いもあって今回質問をさせてもらったわけです。三条市の例はご存じだと思いますけれども、具体的な歳入の額を決めてふるさと納税を成功させたという事例もあります。私もこういったブランディングチームというのは今後必要になると思いますので、すぐやってくださいとは言いませんが、頭の中にあるのかないのか程度はちょっとお答えいただきたいと思います。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 外部からのそういう専門家といいましょうか、そういう方を招聘をしてミッションをやらせるというところは、三条のふるさと納税の件は聞いておりますし、またそのほか別な分野でのそういう形が結構、柏崎は今度コンピューター関係をやっているようであります。そういうのはありますけれども、私は果たしてどうかなと思っているんです。というのは、正直言って、参考になるかどうか分かりませんけれども、富樫市政のときも1人外部要員入れました。正直言って成功しませんでした。近市政のときもやりました。それも結果として、中途でもうやめていったと。片山さんのときも就任直後すぐやったんですが、結果として2年もたなかったような気がします。つまり私が経験している政治人生の中で、外部からのやつが一度も成功していないというのがまず第1点。それよりも外部からのそういう知識人というか、専門家を呼ぶよりは、私は議会があるじゃないかと思っている。そのための議会だと思っているんです。それを、確かに私も全てがパーフェクトでありませんから、チェックされる側として、きちっといろんな意味でチェックするのは結構でしょうけども、もう一つ、議会の仕事というのは提案、提言というのがあるはずです。これやったら、二階堂いいぞと、こうしたらどうだ、これこそが議会の私は相当部分の仕事だと思っているんです。あれもいいじゃねえか、よそへ行ったらこんなことがあるのに、なぜ新発田はねえんだとか、インターネットで調べたらこんなことをやっていたのに、新発田は何やっているんだ、それも大事なチェックでしょうけれども、新発田はこうやったらもっとよくなるぞという提言、私は議会がある、議会出身ですから、議会を信じているんです。ですから、改めてそういう高いお金をかけて専門家を呼ぶよりは、議会の皆さんとこういうやり取りこそが一番のCMOになるんではないかなというふうに考えているところであります。 ○議長(若月学) 小林誠議員。 ◆21番(小林誠議員) 我々議会への応援のようなメッセージもいただきましたが、これだけセールスマンがおりますから、ぜひとも提言は聞く力を持って受け止めて、そして実践していただきたいなと思います。ブランディングはこの辺にしておきますけれども、ネーミングライツは今ほどクラウドファンディングじゃない、ふるさと納税企業版と言いましたけど、あれは市外の業者なんです、企業なんです。市内の方からどうやって寄附を、協力をいただくか、こういう観点で私質問しましたので、それは付け加えさせていただきます。  同和問題のほうに移らさせていただきますけれども、これは9月の東京地裁の裁判、結果が出ました。今SNSの誹謗中傷も含めですけれども、部落差別の情報の取扱いには、ネット時代となりまして、本当に深刻になってきております。市からその都度削除依頼というのは行っておりますけれども、東京地裁のこの判決の内容、実は12月の県議会でも自民党の楡井県議から同様の質問がありました。県知事は、やはりこれに関しては厳しい態度で臨むと、そしてかつ新聞やマスコミ、テレビ等を使って県民に呼びかけを強化して、人権同和問題の取組を強化しますと、こういうことを答弁をされているわけです。原告の一人がいらっしゃいますこの新発田というところで、ぜひこの首長として強い態度で臨むべきではないかと思いますが、まずこの裁判結果について市長の受け止めをお聞きしたい。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 本文でも申し上げました。同和問題に対して一歩前進をしたというふうに、私自身はその判決内容から受け止めているところであります。人権侵害、差別、これがいっときも世からなくなることを願って、私のできる範囲内で、いろんな会合等でご挨拶する機会、市民に触れる機会もございますので、この辺にも、挨拶の中でこの辺を盛り込みながらも、そして私ども媒体を持っているのは広報しばただとか、エフエムしばただとかを持っておりますので、この辺を通じてしっかりとホームページにも記載をして、差別のない世の中を、新発田市をつくっていきたいというふうに固く、この記事を見て改めて決意をしているところであります。 ○議長(若月学) 小林誠議員。 ◆21番(小林誠議員) 県内6名の原告団がおります。上越市も原告の方がいらっしゃって、2月9日には上越市長の中川新市長ですが、重く受け止めまして、上越の法務局まで出向きまして、法務局長宛てに要請行動を行ったというところでございます。原告団の方から、団体からこの現状を打開してほしい、この12月に市長宛てにも要請文が届いておると思いますが、判決からもう月日も大分たっております。やっぱりこの現状を踏まえて、もう少し県内の市長会の会長である二階堂市長が真正面に捉えて、新潟法務局に対して要請行動を行うなり、ぜひとももう一歩進んだ対応をしていただきたいと思うんですが、その点についてはいかがでしょう。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 部落解放同盟の新発田住吉支部の役員の方が私どもの伊藤副市長のほうにこの要請文を持参をし、要請をしていたということを副市長から聞いております。その内容の中に、今まではどちらかといいますと、ずっと歴代の政権の市長さん方は副市長がこの窓口になっていたという、そういう経緯があったもんですから、ずっと副市長が法務局のほうに出向いていたという経緯があったようでありますが、今回はとりわけ市長に法務局のほうに出張っていってほしい、こういう要請を副市長が受けたと聞いておりますので、日程を差し繰りしまして出かけていきたいというふうに思っているところであります。 ○議長(若月学) 小林誠議員。 ◆21番(小林誠議員) ありがとうございます。市長のまた受け止めと覚悟を伺いましたので、ぜひとも早急に動いていただきたいというふうに思いますし、部落差別解消法の中でやはり地方公共団体の責務は近隣の地域の自治体とも連携を取って施策を講じるということもございます。まさに市長が言っております新発田は下越の雄であります。胎内市とか村上市、こういったところも同様の被害案件がありますので、音頭を取っていただいて、胎内市長、村上市長も一緒に行こうやというような形で、ぜひ市長から動いていただきたいなというふうにも思うんですが、この辺についてはいかがでしょうか、連携を取っていくという意味で。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 私ども阿賀北のほうで阿賀北首長会というのをつくっているところであります。村上から阿賀町、五泉まで含めた市町村で構成をしているわけであります。今まで私がそこの会長をしておりましたけれども、今回県の会長に就任をしたということで、今その会の会長ではありませんけれども、必ずそこには総会がございますので、その折には、今小林議員が提案をされたことについて話題として提供して、皆さん方に理解を求めていきたいというふうに思っているところであります。 ○議長(若月学) 小林誠議員、まとめてください。 ◆21番(小林誠議員) まとめます。ありがとうございます。ぜひともお願いをしたいと思いますし、県の市長会長としてもこの問題、新潟県の問題でもあります。国に対してもぜひ声を上げていただきたいと思いますし、教育長、教育現場でも、新潟県の教育長も務めております。ぜひともこの問題を重く受け止めて、また同和教育の中で生かしていただきたいというふうに思います。  最後になりますけれども、ロシアによるウクライナ侵攻が世界的なニュースになっております。武力による侵略は、いかなる理由があってもいけないことであると私は思っております。戦争は、最大の人権侵害だと思っております。いかなる人権侵害も許さない、いかなる差別も許さない、平和と市民の人権が守られる新発田市を二階堂市長をリーダーとして目指していただくことをお願いしまして終わりたいと思います。ありがとうございました。  ───────────────────────────────────────── ○議長(若月学) 次に、湯浅佐太郎議員。           〔8番 湯浅佐太郎議員登壇〕 ◆8番(湯浅佐太郎議員) おはようございます。令和会の湯浅佐太郎でございます。通告に従いまして一般質問を行いますので、よろしくお願いいたします。  まず1つ目、新発田市の森林資源活用策と農村集落の地域活動支援事業について伺います。新発田市の総面積は、皆様ご存じのとおり533平方キロメートルであります。そのうち、森林面積は市の総面積の63%、338平方キロメートルであります。民有林は森林面積の35%、約120平方キロメートル、残りの65%は国有林であります。市内の民有林のうち、人工林の面積は32平方キロメートル、森林経営計画による整備予定面積は17平方キロメートルであります。市内の民有林の面積のたった15%であります。また、国有林のうち、市の維持管理課で直轄管理を行う林道は、新発田南部線をはじめとする6路線であります。地域の集落で維持管理をし、修繕、補修を施しながら森林整備をしております。林業事業体についても森林整備のために、作業道路を開設しながら間伐を主に整備をしております。主な事業体の新発田市内の森林経営計画は、全体で1,463ヘクタール、約14平方キロメートルであります。そのうちの441ヘクタールは、杉材の面積であります。  森林資源の整備は、取りも直さず水源涵養、森林の土壌が降水を貯留し、河川へ流れ込む水の量を平準化して洪水を緩和するとともに、川の流量を安定させる機能を持っています。また、雨水が森林土壌を通過することにより、水質が浄化されます。いわゆる洪水緩和、水質源貯留、水質浄化という自然の大いなる営みの下で我々は生活をしております。その森林資源が今どんどん荒廃をしてきております。令和元年の全国を襲った台風とそれに伴う土砂災害は過去4番目の被害でありました。その後も当市では、令和2年、3年と連続の台風と水害に被災しております。時間当たり50ミリを超える災害級の降雨はこれからも襲ってくるということでございます。  令和4年、今年の1月22日の新潟日報でありますが、新潟県の諮問機関、持続可能な社会実現に向けた政策に係る検討委員会は、脱炭素に向けた再生可能エネルギーの導入促進や森林整備、人材育成が柱の政策をまとめました。財源についても議論され、県税の増税も排除せずに検討すべきといたしました。脱炭素の施策は、温暖化による自然災害の激甚化を受け、喫緊の課題と位置づけ、太陽光発電設備の導入、小水力発電の可能性を探るとし、森林整備では荒れた広葉樹林や条件不利の人工林を間伐し、水源涵養や土砂流出防止の機能を維持するほか、野生動物、有害鳥獣と人間の生活圏の緩衝地帯として見通しのよい里山整備の必要性を指摘しております。林野の若返りも提案しております。人材育成では、産官学連携によるデジタル技術に優れた人材育成や女性参入の環境整備を求めております。財源は、県の判断で税率に上乗せできる超過課税の導入も視野に入れている、それぐらい喫緊の課題だと認識しているのであります。今後は、我々新発田市単体だけでなく、県と国と情報を共有しながら、未曽有の災害に対処しなければいけません。  当市の杉や雑木も樹齢50年を過ぎ、木の根が大きくなり、集中豪雨の際は地滑りや土砂災害が起きやすくなってきてはいないでしょうか。その上、最近は山林の斜面に太陽光パネルが乱立し、水源涵養を考えない乱開発が拡大しているようで大変心配をしております。ゼロカーボンシティ構想やリサイクルエネルギー構想は大いに賛成をいたしますが、大切な森林資源が失われ、山が荒廃していかないか心配であります。また、有害鳥獣、クマ、イノシシ、猿、ハクビシンなどが繁殖し、山間地集落の脅威にならないように維持管理することが大事だと考えております。  平成31年から森林環境譲与税という目的税が譲与され、森林、林業の振興、発展のために創設されております。以前の一般質問でも市長が答弁をしておりますが、その後の現状とこれからの森林資源、林業振興と維持管理、その活性化について伺います。  1つ、森林環境譲与税の今までの使途と今後の活用策について伺います。  2つ、新発田市所有の山林の管理面積とその維持管理について伺います。  3つ、国有林野の林道の維持管理の現状はどうなっているのか伺います。  4つ、新発田市の森林整備計画と森林経営計画の現状について伺います。  5つ、森林整備地域活動支援事業と造林支援事業の今後について伺います。  大きな2つ目であります。新発田市の防犯灯維持管理事業と街灯整備事業について伺います。今現在、市内の街灯、防犯灯の設置状況は約1万6,000灯であります。ある自治会の街灯は、年間で10本以上蛍光灯の球切れを起こし、そのたびに修理依頼をしている状況であります。そして、球切れを起こしたらLED装置に替わるものだと考えておりましたら、またまた蛍光灯のままで修理されていたと報告を受けております。LEDのメリットは、今さら言うまでもなく、寿命が長い。白熱電球の約40倍、蛍光灯の約4倍、ハロゲンランプの約13倍、水銀灯の約4倍であります。消費電力が少なく、経済的、発熱量が少ない、これは電気料金を削減します。水銀、鉛、カドミウムを使わない、蛍光灯のように水銀を使っていないので、環境を破壊しない、廃棄が容易で環境にも優しい、不燃ごみの廃棄が可能である、虫がほとんど寄ってこない、LED照明でCO2削減による地球温暖化防止に貢献できるなどなどであります。本気で脱炭素化社会、ゼロカーボンシティを目指すのであれば、欠かせない必須アイテムだと考えます。市内の街灯、防犯灯維持管理事業における予算で早急に全てをLED化できないものでしょうか。そこで、以下のことについて伺います。  市内の街灯、防犯灯のうち、蛍光灯と水銀灯をそれぞれどれほどLED化されているのか教えてください。  そして、その街灯、防犯灯について、いつ頃までにLED設備と入れ替わる予定なのか教えていただきたいと思います。  以上で1回目の質問を終わります。           〔8番 湯浅佐太郎議員質問席に着く〕 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。           〔市長 二階堂 馨登壇〕 ◎市長(二階堂馨) 湯浅佐太郎議員の当市の森林資源活用策と農村集落の地域活動支援事業についてのご質問にお答えをいたします。  初めに、森林環境譲与税の今までの使途と今後の活用策についてであります。森林環境譲与税は、平成31年4月から制度が開始され、当市では保安林の保全や松くい虫防除事業をはじめ、造林に向けた間伐や作業道などの維持管理のほか、森林経営管理法に基づき、管理放棄された民有林の整備などに活用してまいりました。また、近年のアウトドアブームにより利用者が増加をしている新発田市滝谷森林公園のトイレの設備の改修費用などにも活用させていただいております。今後につきましては、脱炭素社会の実現やSDGsによる持続可能な社会に向け、森林の保全管理が一層重要な施策となりますことから、林業事業体の皆様との連携はもちろん、市内の林業関係者で構成する林業活性化検討会のご意見もいただきながら、市を挙げた取組となるよう進めてまいります。  次に、市所有の山林の管理面積とその維持管理についてであります。市内の森林面積3万3,800ヘクタールのうち、市所有の森林面積はおおよそ708ヘクタールであり、森林面積全体の約2%となっております。維持管理につきましては、公園機能を有する五十公野山及び真木山、造林事業に取り組む加治山を重点的に整備しているほか、保安林についても巡回点検を行っております。今後も継続した維持管理により、森林の機能保全に努めてまいりたいと考えております。  次に、国有林野の林道の維持管理の現状についてであります。市内の国有林の林道路線数は17路線、総距離61キロ余りでありますが、市が管理し、観光などにも利用される林道については12路線、総距離約21キロとなっており、破損箇所の修復等、機能維持に努めているところであります。  次に、当市の森林整備計画と森林経営計画の現状についてであります。当市の森林整備計画につきましては、民有林を対象に主伐や造林、保育といった森林整備の指標とするため、現在、令和2年度から10か年の計画を立て、市内の山林を7ブロックに分割し、それぞれの課題や整備の方向性を示しております。また、林業事業体等が森林所有者を取りまとめ、集約して整備を進める森林経営計画につきましては、現在までに市内の14地区の計画を認定しており、5年間を期限として間伐等の整備が行われておりますが、そのうち整備の進んだ8地区が計画を達成し、残りの地区においても達成に向けて作業が進められております。  なお、森林経営計画に基づく事業実施は、林業事業体と森林所有者との連携が必要であり、確実な進捗管理が目標達成に直結するものと考えております。当市といたしましても荒廃が進む森林の整備と計画に基づく稼げる林業の実践が両輪となって展開されるよう、整備実施の支援を継続してまいりたいと考えております。  次に、森林整備地域活動支援交付金事業と造林支援事業の今後についてであります。森林整備地域活動支援交付金事業及び造林支援事業は、それぞれ森林経営計画の策定推進への支援と、森林間伐や作業道整備などの現場作業の負担軽減を目的とした補助事業であります。林業事業体の皆様には、引き続き当事業を有効に活用いただきたいと考えております。いずれにいたしましても、湯浅佐太郎議員ご指摘のように、森林の持つ水源の涵養や防災機能を高めることで里山などの生活環境を守っていくとともに、二酸化炭素の吸収機能を最大限に生かすことで、当市が進めるゼロカーボンシティの実現に向け、しっかりと取り組んでまいります。  次に、当市における街灯、防犯灯の維持管理事業についてのご質問にお答えいたします。初めに、市内街灯、防犯灯のうち、蛍光灯と水銀灯のそれぞれのLED化の割合についてであります。本年1月末現在で、街灯と防犯灯の総数は1万5,813灯であり、このうち蛍光灯が1万29灯で約64%、水銀灯が210灯で約1%、LED灯が4,113灯で約26%、そのほかが1,461灯で約9%となっており、LED化としては全体の約3割を占めております。  次に、今後、いつ頃までにLED設備と入れ替わる予定なのかについてであります。維持管理の現状といたしましては、蛍光灯が点灯しなくなった場合は蛍光管を交換し、蛍光灯の灯具が破損した場合は、順次、LED灯に交換しております。しかしながら、環境施策については喫緊の取組でありますことから、計画的な交換手法を研究するよう担当課に指示をいたしました。令和3年6月定例会において、当初はゼロカーボンシティ宣言をしたところであり、湯浅佐太郎議員ご指摘のとおり、脱炭素社会、ゼロカーボンシティの実現には街灯や防犯灯のLED化は効果的であるものと考えておりますことから、2050年カーボンニュートラルを見据えた新たな目標年である2030年までには全ての街灯、防犯灯をLED設備に入れ替えたいと考えております。いずれにいたしましても、市民の皆様が、より安全で安心に生活できるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 湯浅佐太郎議員。 ◆8番(湯浅佐太郎議員) 今ほどは答弁ありがとうございました。  山に関しては、非常に国、県、市入り組んで、なかなか一つ、物を行うにしても経営計画だの、いろいろと手続が大変な部分は私も勉強させていただきました。私も山手の集落でございますんで、今後、先ほど申し上げました市内の63%を占める山、森林、林業資源はこれからのゼロカーボンシティにとっても非常に大事な資源だと思いますし、ある意味宝物だと思っております。その認識は恐らく同じだと思うんですが、市長も中山間地にお住まいでございますんで。  実は平成30年にも若月議員からも、宮崎議員からも質問がありました。この森林環境譲与税等の使い方についてもあかたにの家のトイレに使うというのも、これはしようがない部分があったのかもしれない。最初は、970万円という金額でありました。多分その後、恐らく2,000万を超えて毎年かなりの金額が来て、これからも我々にも課税されてくるというようなお話でございますが、その使い方について、逆に市長の思いを、いただくものについて、やはり確かに松くい虫や森林環境というものに使わなくちゃいけないというふうになっている目的税でございますんで、山全体に対してその環境税の使い道について市長の思いをぜひお聞かせください。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 久しぶりに森林に目を向けさせていただきまして、ありがとうございました。  初めて議員になって、初めて一般質問したのが森林の関係でありました。当時、近市長でありました。あの当時は、まだ脱炭素社会などということではありませんでしたけども、しかしご指摘のとおり、水源の涵養だとか、それから二酸化炭素の吸収だとか、山の持っているポテンシャルのすごさに対して、もう少し予算を傾注するべきではないかというのが私の趣旨の質問でありましたけども、とてもまだ幼稚な段階で、なかなか当時の市長を動かすほどの力はありませんでしたけども、今40年前のことを、湯浅議員のご質問を聞きながら、当時を今ちょっと思い出しているところであります。全く考え方としては湯浅議員と同じです。確かに営業としては、なかなかもうかりますよとは言えない状況であることはやむを得ませんけれども、しかし森林はこれからの我々人類にとってとても大切なものだということだけは思っておりますので、しっかりと二階堂市政の一つの軸の中に入れていきたいというふうに思っております。  今大体ご指摘のとおり、森林環境税は2,000万ぐらい入っているところであります。そのうちの400万は積立てをしようじゃないか。もし何か大きな開発、大きな何かのために使おうよ。あとの1,600万は、これはもう完全に森林に返そうということでいろんな皆さん方と、協議会もございますので、専門の協議会の皆さん方のご意見をいただきながら使途に使わせていただいているとこであります。いろんな施策の事業については、むしろ湯浅議員のほうが私よりは詳しいので改めて申し上げませんけれども、しっかりと環境譲与税の趣旨に沿って使って、そして未来の子供たちにしっかりと森林を残していきたいというふうに思っているところであります。 ○議長(若月学) 湯浅佐太郎議員。 ◆8番(湯浅佐太郎議員) 大変力強い市長の熱意を聞かせていただきました。これをぜひ、また後世につなげていかなければいけませんし、逆に言えば、今までなかなか手を入れられなかった、また予算もなかった、そしてその分有害鳥獣が繁殖をし、なかなか緩衝地帯としての整備もできなかった。ただ、国のほうも黙っておりませんから、電気柵ですとか頂いて、恐らく今菅谷、川東、松浦地区もそうですが、電気柵の要望も丁寧に、そしてあくまで自分の集落は自分で守るというような自助、共助、公助の観点からも非常に手厚くなってきております。それはそれでありがたいことではあるんですが、やはり先ほど申し上げましたように、県も脱炭素、そしていわゆる自然災害、昨年、おととしもありました。私も山、入ってみますと非常に、これは民有林か、市有林か、国有林かというのは別にしまして、やっぱり林道が荒れています。これは、今年も何だかんだ言いながら大雪、そして大水害、山から流れてくる、水源涵養というのは言葉は簡単なんですけど、なかなかその管理にはみんな苦労しております。確かに予算もそうなんですが、県も実は現状と課題の中で利益をやっぱり確保できないと。それから、林業関係者との連携、これはやっぱり林業に関係する、5年計画をつくっていらっしゃる事業体もあります。その方々との連携がなかなか乏しい。そして、森林のやっぱり価値を、先ほど申し上げました市長の熱意も分かりました。でも、先ほど申し上げました市内で63%の380平方キロメートルの山の価値について、恐らく紫雲寺のほうまで本当にそれは価値なのかどうかということも伝わっていないものがある。私からすると、やっぱり山を制する者は海を制するで、当然自然災害にも水源涵養にも寄与するんですが、その辺を広く市民にアピールするのも森林環境譲与税の使い道ではあると思うんですが、市長いかがでしょうか。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) あらゆる媒体を通じて、今湯浅議員がおっしゃるような形になるように、担当課、これは農林水産の課だけではなくて全庁的に大きな問題でありますので、環境に関することでありますので、しっかりと私どもの持っている媒体を通じて、しっかり市民の皆さん方にはPRしていきたいというふうに思っているところであります。 ○議長(若月学) 湯浅佐太郎議員。 ◆8番(湯浅佐太郎議員) ありがとうざいました。これはもう大いに、市長、先ほどおっしゃった40年前からの課題でもありますし、我々もある意味まちづくりとか都市構想とか、中心市街地も大事なんですが、やはりそこを守っているベースとしては山の管理、維持、そしてそれを何とか利益とは言いませんが、ためになるような使い方で、ずっと実は平成30年のときも若月現議長は言っているんです。杉を、または山の宝物を、例えば市内の方々、業者、それから建設業、今といいますか、去年から何だか知りませんけど、杉がなかったり、建設資材がなかったり、輸入が入ってこないとか、コンテナが入ってこないとかといういろんな要素があったんですが、我々山手に住んでいてもそういう動きが一切見えてこないんです。例えば新発田の杉を使おうとか、その杉を使えば、実は平成30年のときも話ししているんです。杉を使えば、ある程度補助金出るよみたいな話もあったんですが、なかなかそれが市民に伝わらない。市長、それ、どれぐらい杉を使おう、または使ったら、こういったものがあるよというような、キャンペーンじゃないんですけど、やっていたと思うんですけど、実は平成30年のときもお答えになっているんです。この有効性について、これからも市長として新たにシステムを構築して林業関係と搬出作業道の整備を展開したいというふうにお答えになっているんですが、だから3年前と今どこが今度変わったのか、ちょっと教えていただけますか。 ○議長(若月学) 二階堂市長、答えられる範囲でお願いします。 ◎市長(二階堂馨) 当時のご質問のことを聞かれましたけども、その取り組む姿勢といいましょうか、決意には何の揺らぎもありません。ですから、もし林道等の関係につきましても担当課を通じて委員会なり、あるいはデスクのところへ出かけていって、ぜひ尻をはたいていただきたいというふうに思っているところであります。  ただ、新発田の林業、市民の皆さん方に理解をいただくといいましょうか、目を向けさせるというのがなかなか、果たしてどうすればいいのかなという。前のNHKの朝ドラで、おかえりモネというのがありまして、あれたしか漁港で貝を養殖している。だけど、その貝は森林が結局成長させると、まさに森林が海の母だというような、そういうテーマで少しありましたけれども、やっぱり今の松塚漁港では生業している方もいらっしゃいませんので、なかなかこの辺の連携で、おかえりモネみたいな、あんな感じでできるというもの、これはなかなかできないなと思っていますけども、でも諦めたらそれで終わりですから、森林の大切さだけは、これは不変ですから、ここはしっかりやっぱりできるだけ諦めないでやりたい。  それから、ご指摘の林道等について、もしご要望があれば、担当課を通じて私どものほうに上げていただければ、精いっぱいお手伝いできることはしてみたいと思っています。 ○議長(若月学) 湯浅佐太郎議員。 ◆8番(湯浅佐太郎議員) ありがとうございました。今は、カムカムエヴリバディでありますんで、いろんな案といろんな提案をカムカムエブリデイで市長にお願いをしていきたいなと思っておりますが、最後に先ほど街灯LED、2030年までという力強いお言葉をいただきました。1万6,000灯弱あって、一時3年計画で非常に街灯、防犯灯の設置についてお力を注いだ時期がありました。非常にいいことだなと思って、まちが明るくなる。しかし、それは当然電力を使いますので、エネルギーを使います。LEDというのは、皆さん本当にもうご存じのことだと思うんですが、できるだけ早くそれを現実化にしていただいて、2050年までのゼロカーボンシティというのは長い構想ではあるんですが、できることからもうすぐにやるという姿勢はもう二階堂市政の真骨頂でありますんで、2030年、もう8年待たずに、できればできることから一つ一つやっていきたいと思うんでございますが、当然それもありますし、太陽光パネル、この間電気自動車も買うというお話でした。太陽光パネル、1つちょっと危ない部分がありまして、太陽光パネルを持ってくるのはいいんですけど、もうそろっと始めてから15年たっています。あの15年たった太陽光パネルを処分しようとすると、とんでもない膨大な予算がかかる。その辺、通告にはありませんが、市長、ご認識があったらよろしくお願いします。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) LEDの関係であります。このことは、今回湯浅議員からご質問をいただきまして、先ほど申し上げたような実態状況であります。ここは、ひとつ湯浅議員から市長を褒めてやるよといって褒めていただきたいなと思う点は、なかなかこれ1万灯以上あるわけです。なおかつ毎年少しずつまた街灯を増やしているわけですから、それを一気にやっていくということは相当財政支援が、大体計算すると3億円以上かかるんです。当然財務課としては、これは財政上非常に苦しいということだったんですが、せっかく湯浅議員がこうやってご質問いただくのに、年度も目標設定もしないというわけにいかんだろうということで大分私も頑張りまして、2030年、8年、1万灯を何とかLEDに替えていこうということで指示をし、その計画になっているところであります。ですから、乞うご期待だということであります。  次の質問は通告外ということになるんで、答えていいのか、答えちゃいけないのかがちょっと分かりませんけれども、改めてもう一度ご質問をいただきたいと思います。 ○議長(若月学) 湯浅佐太郎議員。 ◆8番(湯浅佐太郎議員) その質問については改めて、これは当然脱炭素とゼロカーボン、それから林業と、それから水源涵養、新発田市の未来に大きく寄与する問題でありますので、軽々しくここでお答えを聞くことはやめておきますが、ぜひ2030年まで市長、元気でお務めをされるように、そしてコロナが早く収まって、以前のようなにぎやかな新発田の景気に戻りますように、そして子供たちがあした中学校の卒業式でありますが、今年卒業する子供たちは今までの卒業式に全然参加できなかったと。誰も応援してくれない卒業式がまだ3年も続く。早くコロナが収束するように心より祈念いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。  ───────────────────────────────────────── ○議長(若月学) 次に、加藤和雄議員。           〔19番 加藤和雄議員登壇〕 ◆19番(加藤和雄議員) 日本共産党の加藤和雄です。新潟県で新型コロナ感染症患者が確認されて、今日で丸2年になります。現在当市では、連日2桁の感染者が確認されております。新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様にお見舞い申し上げるとともに、感染症対応にご尽力いただいている医療関係の皆さんはじめ行政の皆さん、エッセンシャルワーカーの皆さんに感謝と敬意を表します。  それでは、通告に従いまして一般質問をします。まず初めに、1、コロナから市民のいのちとくらしを守るためにを質問します。新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大により、新潟県に1月21日にまん延防止等重点措置が適用されましたが、感染が続き、3月の6日まで延長となっています。全国的に学校や児童福祉施設、医療機関や高齢者福祉施設でクラスターが急増しており、市内でも子供や職員などに感染が発生し、学校や保育園が臨時休校や臨時休園になるなど影響が及んでいます。コロナ感染拡大から市民の命と暮らしを守るには、これまでの感染防止策と併せ、3回目のワクチン接種の迅速化、検査体制の強化、医療体制の強化、暮らしや営業の支援が求められています。ワクチン接種について、県の発表によれば2月21日現在、3回目のワクチン接種状況、これは18歳以上ですけれども、は県全体で接種率14.2%、新発田市では16.9%となっています。そこで、以下9点について質問します。  1、市内の感染状況については。
     2、3回目ワクチン接種計画と接種状況については。  3、ワクチン接種を希望する高齢者や重症化リスクの基礎疾患がある人、医療機関、高齢者施設、保育、教育施設の職員など、エッセンシャルワーカーには優先的に接種すべきと考えますが、見解については。  4、感染リスクの高い医療機関や高齢者、障がい者施設、保育、教育施設の職員などに対して、クラスターの発生を防ぐために必要な現場での公費によるPCR検査が定期的かつ継続的に実施できないでしょうか。  5、自宅療養者や宿泊療養者の急変に備え、健康観察や訪問診療等ができるよう、医師会などとの連携体制、情報共有ができているでしょうか。  6、まん延防止等重点措置による飲食業者の営業時間短縮等には一定の協力金が支給されます。関連業者、例えば酒店、タクシー、代行などをはじめ、感染防止対策に取り組む事業者に対しても市の独自支援をすべきと考えますが、見解は。  7、新型コロナウイルス感染症の影響で売上げが減少した事業者で、事業復活支援に該当しない事業者に市独自の経済支援をすべきと考えますが、見解は。  8、コロナ感染症により小学校等の臨時休業等により仕事を休まざるを得ない保護者に対し、小学校休業等対応助成金・支援金の制度をどのように周知しているでしょうか。保育園での周知について、小学校での周知について、それぞれお願いします。  9、学校での臨時休業の対応はどのようにしているのか。タブレットによるオンライン授業の実施など、長引く休校には有効と考えますが、現状については。  2、国民健康保険について。当市での国保加入者は、2021年11月現在1万9,500人、主な加入者は、かつては農林水産業や自営業が多く加入していましたが、現在は無職、年金受給者を含むが多くなっています。市町村国保は加入者の年齢構成が高いため、医療費水準が高くなりますが、加入者の所得水準が低く、所得に対し保険税の負担が重いという構造的な課題があります。高い保険税が暮らしに重くのしかかっています。  2018年度に国保の財政運営が県に移りました。2018年度に新発田市は、県が示した標準保険料率を採用し、保険税を引き下げる改定をしました。それ以後、保険税は据え置かれてきましたが、2021年度は新型コロナ対策として、医療分の均等割額5,000円引下げの保険税としました。国は、来年度から未就学児の均等割額を半額とすることを決めています。  先日開催された国保運営協議会、これを傍聴したんですけども、その中での説明では、2022年度の国保税は実勢収納率と応益、応能割を改善し、低所得者には負担軽減になるとの説明がありました。そこで、3点質問します。  1、2021年度はコロナ禍での特例とし、保険税の実質引下げが行われましたが、2022年度はコロナ特例が行われず、保険税の引上げが行われます。コロナ禍での保険税の引上げはすべきではないと考えますが、見解は。  2、子供の均等割軽減はできないか伺います。  3、コロナ感染症に伴う保険税の減免の支給状況及び傷病手当金、傷病給付金を受けた国保加入者、後期高齢者医療保険加入者への支給状況は。また、傷病手当金、傷病給付金の対象期間を延長すべきと考えますが、見解は。  以上、1回目の質問を終わります。           〔19番 加藤和雄議員質問席に着く〕 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。           〔市長 二階堂 馨登壇〕 ◎市長(二階堂馨) 加藤和雄議員の新型コロナウイルスからの市民の皆様の命と暮らしを守るためにのご質問にお答えいたします。まず、質問項目が多くありますが、丁寧に答弁させていただきます。  初めに、市内の感染状況についてであります。令和2年10月、市内で初めて新型コロナウイルス感染症患者が確認されて以来、寄せては引いていく波のような感染拡大をこれまで経験してきました。昨年8月、一月の感染者数143人をピークに秋以降、感染者数は減少し、これでようやく一区切りかと思ったのもつかの間、年明けにはデルタ株とは比べ物にならない感染力を持つオミクロン株へ一気に置き換わり、感染者数が激増いたしました。2月に入ってからは、感染者数はこれまでの最大数を更新し続け、2月28日現在、累計595人に達しております。  新型コロナウイルス感染症の第6波の特徴としては、新型コロナウイルスワクチン接種をしていない園児や児童への感染拡大が挙げられます。学校、保育園が感染源とは言えないものの、家庭内感染により感染が広がっていることは否めませんが、幸いにも症状は軽症、または無症状であります。しかし一方では、園児、児童生徒、教職員などへ市独自のPCR検査を実施していることこそ、無症状の感染者を早期発見し、治療へと結びつけられているのであれば、感染者が増加したとしても悲観するものではないと考えております。今できる限りのことは全てやり尽くす覚悟を持ち、子供たちの学びや保育の継続を支援してまいります。  次に、3回目のワクチン接種の接種計画と接種状況についてであります。3回目接種を前倒しをして実施するということは、すなわち冬期間、高齢者の皆様にとっては悪い条件の中で行うこととなり、いかに多くの高齢者の皆様に接種していただけるかが大きな課題でありました。そこで、できるだけ居住地に近い会場で、また接種日時を指定することで予約の手間を省き、地域の民生委員、児童委員の皆様や保健自治会などの皆様のお声がけにより、移動が困難な方の無料シャトルバス利用などにご協力いただき、地域を挙げて接種に取り組んでいただいております。2月1日から個別医療機関での接種を、また2月7日から指定された会場での集団接種を開始しておりますが、新発田北蒲原医師会の絶大なるご協力により、医療機関の休診が多い水曜日、木曜日に加え、土曜日、日曜日、そして祝日も全てに出務いただき、65歳以上である約2万9,000人の方々への接種を3月末までに完了する予定としております。しかし、巡回接種のため、同時に複数地域の接種を実施することはできないことから、指定された日時よりも早く接種を希望される方や使用するワクチンの種類に希望のある方については、市専用コールセンターや3回目のみの接種に対応する個別医療機関への予約などにより、今のところ、モデルナワクチンを使用する集団接種会場で予約枠が埋まらない状況や早期変更予約ができないというケースは生じておりません。  また、65歳以上の接種完了後も、切れ目なく18歳から64歳まで約5万人の方々への接種に移行できるよう、2回目の接種以降、6か月を経過した方に広報しばた2月15日号でもお知らせしましたとおり、順次接種券を発送いたします。お手元に接種券が届いた方から随時、市専用コールセンター、またはインターネット予約をご利用いただき、6月末までには3回目の接種を希望する多くの皆様への接種を完了する予定であります。  これまでの当市のワクチン接種率についてでありますが、2月21日現在、当市の1回目の接種率は91.6%、2回目は91.0%で、いずれも県平均を上回っております。また、3回目の接種率についても16.9%で、県全体の14.2%を上回っております。今後も引き続き3回目の接種を希望される市民の皆様及び新たに対象となった5歳から11歳までの皆様にとって、安心、安全で、かつできるだけ早期に接種をいただけるよう、精いっぱい努力してまいります。  次に、新型コロナウイルスワクチン接種を希望する高齢者や重症化リスクの基礎疾患がある方、医療機関、高齢者施設、保育、教育施設の職員など、エッセンシャルワーカーには優先的に接種すべきと考えるが、見解はについてであります。当市では、3回目接種の方針が示された後、直ちにエッセンシャルワーカーへの早期接種対応が必要と考え、関係団体や事業者の皆様と速やかに調整を進め、医療従事者には令和3年12月15日から、また重症化やクラスター発生の懸念がある高齢者施設などについては、本年1月14日から接種を開始しております。加えて、保育関連等につきましては、2月7日から接種を開始しており、現時点では2回目接種から6か月以上経過した希望者のうち、約半数の皆様への接種が完了しております。引き続き6か月以上の接種間隔を遵守し、3月中にはエッセンシャルワーカーへの接種を完了することにしております。  なお、基礎疾患のある市民の皆様については、2回目接種から6か月を経過する時期に合わせて接種券を送付しており、既に個別医療機関、集団接種のいずれにおいても接種可能となっています。  次に、感染リスクの高い医療機関や高齢者、障がい者施設、保育、教育施設の職員などに対して、クラスターの発生を防ぐために必要な現場での公費によるPCR検査等が定期的、かつ継続的に実施できないかについてであります。本年1月26日、県が保健所業務を縮小したことを受け、市民の皆様の不安を少しでも和らげるため、また無症状の感染者となっている方を一刻も早く次の段階である治療へと結びつけるため、そして何よりも子供たちの学びや保育を維持、継続するために、当市では2月1日から保健所の検査対象外とされた市内小中学校及び保育園、認定こども園の子供たちや教職員を対象として、市独自のPCR検査を随時実施しており、2月28日までの検査人数は2,163名に上っています。加えて、それ以外の市民の皆様が濃厚接触者になったとの連絡を受けた場合には、希望する方に対して簡易抗原検査キットの配送を同じく2月1日から開始し、2月28日現在、82名に送付しております。  なお、医療機関や高齢者、障がい者施設への必要な対応、PCR等検査については、保健所の重点対応業務となりましたことから、しっかりと県に対応をいただいております。  次に、自宅療養者や宿泊療養者の急変に備え、新発田北蒲原医師会などとの連携体制、情報共有ができているかについてであります。新型コロナウイルス感染者の療養管理については、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づき、県が実施するものであります。県は、医療調整本部内に医師のみで組織した患者受入調整センターを設置し、県内全ての感染患者の容体を直接聞き取るトリアージを行い、重症度により入院すべき患者を見極めております。  なお、入院患者以外は居住地等の保健所担当部署に引き継がれ、保健所が感染者に連絡し、自宅療養もしくは宿泊療養とするかを判断しております。自宅や宿泊施設で療養する感染者の健康観察については、県の医療調整本部と県内郡市医師会が連携体制を構築して情報共有を行っており、新発田北蒲原医師会では、令和3年1月から県の要請に応じ、輪番制の対応をしているとお聞きしております。新発田北蒲原医師会の皆様におかれましては、県の健康観察業務に加え、ご自身の個別医療機関での患者対応や新型コロナウイルスワクチン接種をはじめとして、市が実施する地域別集団接種等にも土日、祝日を問わず出務いただいており、全国のどこの医師会よりも積極的、かつ献身的にご協力をいただいておりますことをこの場をお借りして、市議会議員の皆様、そして市民の皆様にぜひとも知っていただきたいと思います。  次に、まん延防止等重点措置による飲食業者の営業時間短縮は一定の協力金が支給される。関連業者をはじめ、新型コロナウイルス感染症防止対策に取り組む事業者に対しても市の独自支援を実施すべきについてであります。市では現在、まん延防止等重点措置の適用により、県知事の要請に応じ、営業時間の短縮や酒類の提供禁止に協力した事業者の皆様に対し、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金を交付しているほか、酒店や食材の卸売業、タクシーや運転代行事業者など飲食関連事業者の皆様をはじめ、昨年11月から本年1月までの売上げが10%以上減少した事業者の皆様に対し、市独自の支援金を交付する売上減少事業者支援金制度を実施しております。また、飲食関連事業者の皆様への支援については、最大40万円を交付する新潟県事業継続支援金制度が実施されることとなりました。さらに、市独自の取組として、感染症防止対策に取り組む小規模事業者の皆様に対する補助金制度をこれまで実施してきたほか、引き続き飲食店等の感染防止対策を強化していただくための補助金制度を実施しております。事業者の皆様には、国や県が実施する支援制度と併せ、市独自の支援を活用していただき、この厳しい状況を何とか乗り越えていただきたいと考えております。  次に、新型コロナウイルス感染症の影響で売上げが減少した事業者で事業復活支援金に該当しない事業者に市独自の経済支援をすべきであるが、市長の見解はについてであります。国は現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、売上げが一定以上減少している事業者の皆様を対象に売上げ減少率や事業所の規模に応じ、個人は最大50万円、法人は最大250万円を給付する事業復活支援金制度を実施しております。この制度は、事業の売上げが感染症拡大前に比べ30%以上減少していることが給付の要件となっていることから、給付の対象とならない事業者の皆様もおられるものと考えております。市が現在独自に実施している売上減少事業者支援金制度は、新発田版事業復活支援金とも言える制度であり、昨年11月から本年1月までの3か月間の売上げの合計が前年同期間に比べ、10%以上減少している、従業員数10人以下の事業者の皆様を対象としており、まん延防止等重点措置適用により、さらに売上げが減少している小規模事業者の皆様からの活用を想定しております。このように、当市では新型コロナウイルス感染症拡大直後から現在に至るまで一貫して国や県の制度も十分に勘案しながら、他のどの市町村よりも迅速で広範な支援を行っていると自負しており、今後も一店舗、一事業者も新型コロナウイルス感染症では破綻させないという強い覚悟を持って事業者の皆様への支援をしっかりと実施してまいりたいと考えております。  次に、新型コロナウイルス感染症により小学校等の臨時休業等により仕事を休まざるを得ない保護者に対し、小学校休業等対応助成金・支援金の制度を保育園ではどのように周知しているかについてであります。小学校休業等対応助成金・支援金は、新型コロナウイルス感染症の流行により、小学校や保育園等の臨時休業に伴い、子供の世話を行うため、仕事を休まざるを得ない保護者に有給の休暇を取得させた事業主に対して、休暇中に支払った賃金相当額を助成する制度及び個人で仕事をする方の収入減少を支援する制度であり、保護者及び事業主のみならず、市にとってもメリットの大きい事業であると認識しております。具体的には保育園等において新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認され、臨時休園しなければならない場合や、保護者である保育士が自身の子供の感染等により自宅待機を余儀なくされるケースが増えていることにより、園における安全な保育のための人員が確保できない場合には、在園児の保護者の皆様に登園の自粛と家庭保育のご協力をお願いすることとなりますが、仕事を抱える保護者の方が急遽仕事を休んで家庭保育を行うためには、事業主のご理解とご協力が不可欠であり、保護者の方にとっても休暇取得が収入減少につながる場合などは取得をちゅうちょすることも考えられますので、本助成金等の活用がこうした課題の解決の一助になるものと考えております。市といたしましても家庭保育の協力が得られやすい環境が整うことで、施設内の消毒等など臨時休園や登園自粛解除後の安全な保育再開に向けた準備に万全を期すことができますことから、本助成金等を必要とする保護者の方々に積極的に活用いただきたいと考え、制度ができた2年ほど前から適宜、市内各園及び在園児保護者の方々への文書、リーフレットによる周知に努めております。  なお、これまでに保護者の方々から各園、または担当課に具体的な問合せがあったとは聞いておりませんが、今後とも相談窓口等の問合せに限らず、保育園等の休園に係る相談等があった場合には、保護者の方々のお気持ちに寄り添った丁寧な対応に努めるよう指導してまいります。また、このたび事業主を介さず労働者が直接申請ができるように制度変更されたことから、早速各園から保護者の方々に情報提供するよう、担当課に指示したところであります。  次に、国民健康保険についてのご質問にお答えいたします。初めに、コロナ禍での保険税の引上げはすべきでないと考えるが、見解を伺うについてであります。当市の国民健康保険税率は、令和元年度以降、県の標準保険料率に従えば引上げとなるところ、国民健康保険事業財政調整基金を投入することにより引上げを回避し、据置きを続けてまいりました。また、コロナ禍という未曽有の危機に瀕した令和2年度においては、財政状況が許す限りの対策として、令和3年度、1年間限りの特例措置でありますが、均等割の1人5,000円の引下げを決定したところであり、当市がこれまで一貫して被保険者の経済的負担軽減に配慮した税率設定を行ってきたことは、加藤和雄議員が最もよくご承知のことと思います。  しかしながら、このことにより、近年、当市の保険税率と県の標準保険料率との間に大きな乖離のある状況が常態化しており、財政調整基金の残高も確実に減少してきております。このことから、本年3月で現在の特例措置が終了することに代わり、令和4年度から近年続いた据置きにより、バランスが崩れていた応能割と応益割の税率配分の見直しを行うことといたしました。被保険者の所得に応じて賦課する応能割と被保険者1人、または1世帯当たりで賦課する応益割の税率配分を現在の46対54から国の基準に合わせ、50対50となるよう適正化を図ることにより、高所得者の方には保険税の増額をお願いすることになりますが、低所得者の方は減税となるものと試算しております。  思い起こせば、令和2年度の今頃は当市内においてもクラスターが発生するなど、新型コロナウイルス感染症が我々の経済状況に果たしてどれほどの影響を与えるのか、全く先が読めない状況にありました。このことから、令和3年度、1年間に限って全被保険者に対する一律減額を実施したものであり、今もこの決断は正しかったと考えております。しかし、あれから1年の月日がたち、我々は新型コロナウイルス感染症に関する多くのことを経験し、学んでまいりました。その一つが、新型コロナウイルス感染症による経済的影響が各世帯の所得状況等によっても大きく異なるということであります。だからこそ、令和4年度から税率配分の適正化を図りたいというものであり、コロナ禍の影響を最も受けやすい低所得者対策に軸足を置いたこの改正は、まさにこれからのアフターコロナ時代を見据えた税率改正であると考えております。  次に、子供の均等割軽減はできないかについてであります。加藤和雄議員からは、令和3年9月定例会におきましても子供の均等割減額措置を18歳まで市独自で拡大してはどうかとのご提案をいただいたところでありますが、令和4年1月末現在の状況で試算したところ、国の基準どおりに未就学児のみを対象とした場合の軽減額はおおよそ310万円、高校生までを対象とした場合は軽減額はおおよそ1,380万円であり、その差額として不足する財源は約1,070万円であります。以前にもお答えしましたとおり、現行の国民健康保険制度では、仮に市町村が独自で減免を行った場合、その不足する財源について国からの補填はなく、他の国民健康保険被保険者の方が負担することとなります。保険税負担における公平性の観点からも、対象者の独自拡大は適切ではないことから、まずは国の基準どおりに制度を開始する考えであります。いずれにいたしましても、子供の均等割軽減措置は、これからの子育て世代の負担を軽減するための重要な国策であります。当市単独の力では限界があることから、国と一体となり、より効果的な制度の構築に向け、今後検証を進めてまいりたいと考えております。  次に、新型コロナウイルス感染症に伴う保険税の減免、傷病手当金、傷病給付金の支給状況と傷病手当金、傷病給付金の対象期間の延長についてであります。新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少した被保険者等に係る令和3年度分国民健康保険税の減免につきましては、令和4年1月末現在、減免額が81万7,000円、件数としては5件という状況であります。令和2年度分と比べ、1割を下回る状況となっておりますが、これは新型コロナウイルス感染症による打撃を既に受けている令和2年収入を減少率の基準としていることによるものと推測され、県内各市町村でも同様の傾向となっております。  一方、国の基準により給与所得者が新型コロナウイルス感染症に感染し、休業した場合に支給する傷病手当金や、国の基準の対象外となる個人事業主を救済するため、市独自で対象範囲を広げた新発田版傷病給付金については、令和2年度の支給実績はありませんでしたが、今年度は国民健康保険被保険者の傷病手当金は2件で13万20円、傷病給付金は5件で17万2,000円と、保険税減免とは対照的に増額が見られたところであります。  なお、後期高齢者医療制度の被保険者につきましては、支給実績はありません。  新型コロナウイルス第6波の終わりがいまだに見えない中、傷病手当金や新発田版傷病給付金は、新型コロナウイルス感染症と闘う働き手のための大事なセーフティーネットの役割を果たしているものと考えており、加藤和雄議員ご指摘のとおり、感染状況に合わせた対象期間の延長は必要不可欠であると考えております。現時点において、傷病手当金は令和4年6月30日までの延長が決定しており、新発田版傷病給付金についても歩調を合わせた延長を行っているところですが、今後の感染状況等を十分注視し、必要に応じて7月以降のさらなる対象期間の延長について、国に働きかけてまいりたいと考えております。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長。           〔教育長 工藤ひとし登壇〕 ◎教育長(工藤ひとし) 加藤和雄議員の新型コロナウイルスから市民の皆様の命と暮らしを守るためにのご質問にお答えいたします。  初めに、小学校休業等対応助成金・支援金の制度を小中学校ではどのように周知しているかについてであります。新型コロナウイルス陽性者の判明に伴い、市内の学校でもやむを得ず臨時休業措置等を取らざるを得ない状況であり、保護者の皆様には大変なご負担をおかけしておりますが、一定のご理解とご協力をいただいているところであります。助成金・支援金制度に関する問合せは、現在のところありませんが、学校等に相談があった場合には、国の特別相談窓口をご案内できるよう、丁寧に対応してまいります。  次に、タブレット端末によるオンライン授業の実施は長引く休校に有効と考えるが、現状はについてであります。市内小中学校では、休校になった際、タブレット端末を使用し、双方向のオンライン授業を実施しております。準備が整わず、突然の休校に対応ができなかった学校もありますが、現在は全ての学校で実施が可能となり、オンラインでの朝の会や授業等を行っております。また、オンライン授業のみでなく、休校前と同様に教科書やワーク等の課題を課することもしております。タブレット端末は、学びの保障としてのツールであるほか、心身の健康を維持するためのツールとしても活用しており、朝の会等を双方向で行うことで子供たちの健康観察等にも役立てております。今後も市教育委員会では、コロナ禍にあっても学びを止めないを合い言葉にしっかりと教育活動を進めてまいります。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 加藤和雄議員、まとめてください。 ◆19番(加藤和雄議員) 大変ご丁寧な説明いただきました。ありがとうございました。  時間がなくなりましたけども、国保について1点だけ。今年度の国保税は、均等割5,000円をコロナ特例ということで引いていただきました。来年度の国保税については、税率配分を適正化したという、それは物すごくいいことなんですけども、全体的に考えると引き上げているんです。今年度5,000円引かなくても引き上げていると、そこにやっぱり市長の姿勢が問われるんじゃないかなというふうに私は考えるんですけども、その辺1点お願いします。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) 結局のところ、ずっと引き下げてきたといいましょうか、据え置いてきたわけであります。1年間という5,000円の軽減措置は取りましたけれども、基本的に全体的には新発田市は税率は低いわけであります、20市と比べてみても。ですから、どうしても応能割、応益割の税率の負担に結果としてはそこのところは理解するけども、全体は増えているじゃないかといえば確かにそのとおりでありますけれども、基本的に新発田市の税率そのものは低いわけでありますので、この辺もひとつやっぱり理解をいただきたいなというふうに思っております。加藤議員と本当にこの問題については長い間議論をしてまいりまして、なかなか理解し合える部分と、どうしても近づけない部分があるようでありますけども、この辺はひとつご理解をいただきたいというふうに思っております。 ○議長(若月学) 加藤和雄議員、まとめてください。 ◆19番(加藤和雄議員) 先ほどコロナの件のところにありました市長の決意として、コロナで影響を受けた一事業者、一店舗たりともやっぱり倒産させないと、一店舗、一事業者、破綻させないと、そういう意気込みを聞きました。それと併せて、市民にもやっぱり同じことが言えると思うんです。やっぱりコロナで大変なとき、この国保税を僅か4,000万あれば据置きで大丈夫なんです。4,000万です。財政調整基金が6億何千万もあるわけです。なぜそこができなかったかというのは、私はやっぱりちょっと市長の姿勢として駄目だなというふうに思います。そのことを訴えて終わります。 ○議長(若月学) 加藤議員、要望にしておいていただいてよろしいでしょうか。  二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) もうすぐベルが鳴るようでありますけれども、最後の答弁ということになりますけれども、そこの1点だけを見てどうだという、コロナを見られますと、それは確かにそうかもしれません。でも、それ以外に市独自の、例えば休業の傷病、新発田版の給付金だってあるわけですし、いろんなコロナ対策をやっているわけです。そういうことを見ていただきたいということです。その1点だけを見ればどうだと言われれば、確かにそうかもしれません。でも、コロナ対策として、全体的に私は新発田、ここの本文でも申し上げましたけども、他市と比較して何ら落ちるところ、あるいは新発田がよくやっていると私は自負をしているところでありまして、全体を見ていただきたいということであります。  ただ、加藤議員がおっしゃる気持ち、そして弱い人たちに対して常に軸足を置いている、その姿勢については大変尊敬をしておりますし、ご意見については傾聴に値することだというふうに思っております。 ○議長(若月学) この際、午後1時20分まで暫時休憩いたします。           午後 零時08分  休 憩  ─────────────────────────────────────────           午後 1時20分  開 議 ○議長(若月学) 休憩前に引き続き会議を開きます。  ───────────────────────────────────────── ○議長(若月学) 一般質問を続行いたします。  小柳はじめ議員。           〔15番 小柳はじめ議員登壇〕 ◆15番(小柳はじめ議員) それでは、小柳はじめでございます。通告に従いまして、一般質問を始めたいと思います。  まず、1点目が起承転結の3回目、第3回教育委員会の事なかれ主義と組織的問題です。昨年9月議会では、千葉県八街市の下校時の交通事故について、先延ばしや当事者意識の薄さを例示し、当市の教育委員会における登下校時の安全対策について、同様のケースを明示しながら問題点を指摘いたしました。その結果、細かいところは突っ込まれて迷走しましたが、またさきの12月議会では事なかれ的となる対応について、その組織の体制について問題提起を行ったところであります。  教育委員会は、基礎自治体の行政組織でありながら、そのトップは首長のように選挙で選ばれるわけではなく、大概は地域の学校で出世競争を勝ち抜いた有力校の校長経験者が首長から請われて就任するケースが多いようです。今の教育長は、若干アクシデントもあって違いますが、教育に関する決定権はあるといっても、教育委員会における人事権は事実上トップの任命権者である首長にあり、学校現場で働く教職員は基本的には県の職員であって、市の職員ではありません。市が国から金銭的な委託を受け、用意した学校という箱に県から職員が派遣されているようなイメージだと思います。一般に組織運営のイロハでは、ヒト・モノ・カネを掌握するというのが定石と言われておりますが、予算を持たない教育委員会は、組織を操る権限を何も持っていないようなもので、ある種の同情すら生まれてきます。今2月議会では、組織運営上の根本的な問題と事なかれ的になることがやむを得ない組織を自覚して、どう修正すればよいのかを広範に伺いたいと思います。  詳細でございますが、1番、管理部門である教育委員会の職員や現場である学校職員は、誰もがしっかりと日々の課題に取り組み、頭が下がる思いではございますが、組織となると一転して見ないふりとか先送り、責任逃れなどのオンパレードになります。背景には同情する部分もありますが、組織風土を改革しようという気はありますか。  2番目です。2017年6月の市内中学校での男子生徒のいじめによる自殺事件の対応では、先日結審した3,000万円の損害賠償を求める民事訴訟で、裁判所主導による和解協議において、市側に対し、両親への加害生徒の氏名開示を促しましたが、市側は応じず、和解に至らなかったと報道がありました。この話は原告側からの話でございますが、日を前後して、2016年に新潟工業高校での自殺事件に関しまして、両親から6,000万円の損害賠償を求めた民事訴訟では、両親に対し、県教育委員会が謝罪をするほか、数百万円の解決金が支払われる見込みであるとの報道がありました。これについては、県議会のまだ議決が終わっておりませんので確定ではございませんが、そのような報道でございました。いじめの事実関係において、大きな争いがないという時点では非常に似通った事件の中で、また似たような経緯をたどっている2件の対応がまるで正反対と言えるような対応であったのがどういうことなのかお伺いしたいと思います。裁判は結審したわけでございますので、この先、弁論ございません。係争中の案件のためコメントできないなどという言い逃れはできませんので、全市民や子供たちのために真正面から答えてください。くれぐれも言いますけど、その後の報道では、裁判中のためお答えできないというコメントがあったそうでございますが、結審したんですから、もう言うべきかなと思います。  3番目です。新潟工業高校の事件では、再発防止策を盛り込んで教育委員会側の責任を認めた上で和解するという画期的な対応でしたが、新発田のケースでも生徒の両親からすれば、損害賠償が目的でないことは事件後の経緯や公判記録からも十分推察されます。亡くなった子供が帰ってこない事実を受け止めるために、なぜ自殺しなければならなかったのか真実を知りたい、またせめて非を認めて再発防止策を講じて、二度と死に追い込まれる生徒が今後いなくなってほしいという素朴な願いがあったろうと思いますが、なぜそれが理解できないのかをお伺いしたいと思います。  続きまして、2問目です。空き家対策は危機感を持って挑む段階ではないか。少子高齢化と都市のドーナツ化現象の結末とでもいいましょうか、市街地中心はもちろん、高度成長期から宅地開発された周辺部、そもそも中心部へ人口流出が多く、高齢化が早かった農村部など、ここ20年ほどの間に開発された以外の場所ではどこも空き家が激増しております。昨年の決算審査を受けて、議会として市長への提言を取りまとめましたが、その中でも重点的に取り組む項目として空き家問題を提起したところであります。現在、新発田市の空き家対策で大きく、1番目がリフォーム補助金の活用で既存住宅の価値向上による空き家化への抑制策、2番目が住宅取得補助金による中古住宅の取得の支援、機能しているとは言い難いですが、3番目に空き家バンクによる流通支援が主な施策だと思われます。しかし、団塊世代が後期高齢者世代へ突入しつつある今、ここで思い切った対策を打たなければ、さらなる高齢化の進展で、今後は相続の複雑さに加え、根本的な少子化、若年層の都会への流出によって収拾がつかなくなるおそれがあります。来年度予算では、どんな施策が登場するかと期待しておりましたが、目新しいものはなく、がっかりしたことから、今後の方針について市長にお伺いいたします。  1番目は、さっぱり機能していない当市の空き家バンクは、その運営や調査などの業務を民間事業者に思い切って委託して、魅力のあるコミュニティに進化させてはいかがでしょうか。  2番目です。神戸市などでは、傷みのひどい家屋のある土地を住宅用地として税控除の対象とみなさず、非住宅用地に変更して成果を上げています。税率が事実上、上がるということです。居住実態のない物件について見直しを行えば流通への追い風となり、見込みが薄い物件は解体を選択するケースもあるそうです。ルール決めは難しいでしょうが、待ったなしの状況を鑑みれば、当市でも検討の余地はあるのではないかと思い、市長に伺います。  3番目です。京都市では、さらに踏み込んだ新しい税金、新税で別荘・空き家税という条例案が今議会で審議に入っております。別荘、空き家といっても実質これは空き家を狙い撃ちにしたものでございまして、空き家に課税して流通を促進させようという子育て世帯の住宅不足が深刻な土地柄ならではの施策ではありますが、空き家は放置したほうが得というあしき習慣に一石を投じる効果が期待できます。当然余裕のある人ほど資産の側面がある空き家処分を先送りし、高齢化が進み、身動きが取れなくなるケースが多いことを考えれば有効な施策であり、新発田市としても一考に値するのではないかということで、以上、市長にお伺いします。  以上でございます。           〔15番 小柳はじめ議員質問席に着く〕 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。           〔市長 二階堂 馨登壇〕 ◎市長(二階堂馨) 小柳はじめ議員の空き家対策は危機感を持って臨む段階ではないかのご質問にお答えいたします。  初めに、空き家バンクはその運営や調査などの業務を民間事業者に委託して、魅力のあるコミュニティに進化させてみてはどうかについてであります。市では、空き家の利活用の促進、定住人口の増加及び地域活性化に寄与するため、新潟県宅地建物取引業協会や新発田市建設業協会など不動産関連業者と連携を図りながら、中古住宅としての空き家の流通支援に努めてまいりました。中古住宅を売却したい、または購入したいなどの相談が市にあった場合、最初に民間不動産業者で組織する新潟県宅地建物取引業協会を紹介し、情報の整合を図ることとしております。しかしながら、民間不動産業者での取扱いが困難であると判断された老朽化の進んだ物件等につきましては、市の空き家バンクに登録し、新潟県宅地建物取引業協会の物件評価や建設業協会の補修評価等の協力を得ながら、市ホームページなどで紹介をしております。また、中古住宅取引の相談件数は年間数十件ありますが、空き家バンクの令和3年度実績といたしましては、本年1月末現在で新規登録物件が9件、売買成約件数が7件となっており、参考までに近隣市である阿賀野市や胎内市の年間成約件数は二、三件程度とお聞きしております。  なお、当市の空き家の流通が非常によいとのことから、令和3年6月に新潟県宅地建物取引業協会新潟支部、長岡支部及び十日町支部の方々が当市の取組等について、同協会新発田支部へ視察に来られたとお聞きしております。このことからも、官民との連携が図られた良好な制度であると自負しております。  小柳はじめ議員ご指摘のとおり、高齢化社会が加速し、団塊世代の相談が進み、空き家が急速に増加しております。市全域における空き家数の半数が中心市街地に集中しており、単身世帯の割合も郊外より中心市街地が高くなっていることから、今後も中心市街地での空洞化の傾向が続くと想定をされております。中心市街地には空き家や空き店舗、老朽化したビルなどが点在しており、まちづくりの上でも大きな課題となっております。現在、新発田商工会議所では官民協働によるまちづくり会社を設立し、今後の計画としてハード、ソフト事業の両面での再開発を検討しております。また、市といたしましては、その計画の内容と他の民間事業者の再開発の意向を確認しながら、補助金の交付などの支援をできるよう検討しているところであります。いずれにいたしましても、最大限の危機感を持って中心市街地の空洞化現象に対して官民連携するまちづくりが必要と考えており、空き家バンクを含む空き家対策の取組については、安心、安全なまちづくりのために適切な管理が行われず、周辺環境に悪影響を及ぼすおそれのある特定空家等の除去を最優先に考えながら、引き続き新潟県宅地建物取引業協会や建設業協会など、民間業者と連携を図りながら、より多くの空き家解消につながるよう取り組んでまいります。  次に、傷みのひどい家屋のある土地に対する住宅用地の特例を取り消してはどうかについてであります。小柳はじめ議員ご指摘のとおり、神戸市では、令和3年度より固定資産税の住宅用地の特例から除外する対象を特定空家等だけでなく、利活用の見込みのない空き家等にまで広げております。また、神戸市の取組では、税制優遇措置がなくなるのなら、建物を残しておくメリットがないので解体する。課税額が重くなるくらいなら、空き家を手放したいなど、適切に管理されていない空き家の所有者等に責任ある管理行動を促す動機づけとなることを期待しているものと考えられます。こうした取組が功を奏する背景には、神戸市は当市と比較して人口規模が大きく、観光資源も豊富で交流人口や関係人口も多い上、可住地面積に対する人口密度が高いことなど、空き家や空き地への需要が高く、流通しやすい都市構造であることが考えられます。当市の状況は神戸市とは異なり、空き家の所有者等が管理を怠っているというよりは、市外に住んでいたり、高齢などの理由で管理をしたくてもできない、売却先が見つからず、手放したくても手放せない、解体したくてもその資金を捻出できないというのが実態であります。しかしながら、神戸市の新たな取組は開始して2年を経過しておりませんが、空き家対策の課題を踏まえ、新たな方策を定めたものであり、当市の空き家対策に活用できるものもあると考えるため、まずは調査研究から始めたいというふうに考えております。  次に、空き家に課税することで、空き家は放置したほうが得というあしき慣習に一石を投じる効果が期待できる。当市も一考に値するのではないかについてであります。京都市の空き家への課税につきましても資産価値の高い都心部など、好立地の空き家への負担を増やし、空き家の利活用を促すことを目的に条例を審議していると聞いております。地域の自主性、自立性を高める観点からも、新税による課税自主権の拡大は重要なものであると認識しておりますが、市民の皆様や企業に対して、極端な税負担の不均衡や過度な負担を与えることは、課税の公平性からも慎重に行う必要があります。  しかしながら、空き家対策は解決しなければならない喫緊の課題であり、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成27年に施行され、7年以上経過したものの、少子高齢化とも相まって解決が困難となっております。この行き詰まった状況を打開するため、神戸市や京都市は新たな取組を始めたものと認識しております。小柳はじめ議員も空き家の定義など基準を定めることの難しさをご指摘しておりますが、神戸市の空き家に対する固定資産税の特例の廃止と京都市の新たな課税の創設は興味深い取組であります。当市においても空家等対策庁内検討委員会を設置しておりますので、効果的な事例を研究しながら課題を整理し、当市に合致した方策を継続して検討させたいと考えております。空き家問題の解決に向けましては、今後とも関係機関との連携を強化し、また全国で効果を上げている自治体を参考に空き家対策を推進してまいりたいと考えております。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長。           〔教育長 工藤ひとし登壇〕 ◎教育長(工藤ひとし) 小柳はじめ議員の第3回教育委員会の事なかれ主義と組織的問題のご質問にお答えいたします。  初めに、組織風土を改革しようと思わないのかについてであります。教育委員会の在り方につきましては、これまで様々な見直しが行われてまいりました。直近では、平成27年度の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、教育行政における責任体制の明確化、迅速な危機管理体制の構築、首長部局と教育委員会の連携強化等のための大幅な組織運営の変更が行われました。具体的には、執行機関を代表する教育委員長と事務局を統括する教育長のポストが統合され、新たな教育長となり、任期も4年から3年に変更され、従前は教育委員の互選であったものを首長が任命することとなりました。また、教育に関する大綱を首長が策定すること、首長と教育委員会が教育行政について協議、調整を行う総合教育会議の設置なども新たに定められました。市教育委員会といたしましては、教育委員会制度の特徴である市民の代表が教育委員として教育行政に関わっていくという方針は変えず、今後、市長部局との連携、協議をさらに進め、効率的でより効果的な組織運営を行ってまいります。  さきの市議会12月定例会でも申し上げましたとおり、私は学校教育に携わり、子供たちや保護者の皆様、地域の方々、そして教職員と接する中で、人と人との関わりや支え合いをより充実させ、強固にするものがリスペクトであると確信しております。組織としての教育委員会を動かすことも人で成り立ち、人と関わることが仕事である以上、同じ原理であると思っております。ひとが第一、ひとが大事 新発田の教育を学校教育の指針に掲げ、自己も他者も大切な存在であるという認識を持ち、他者に対してリスペクトの気持ちを持つことの大切さを職員にも十分浸透させてまいります。  小柳はじめ議員ご指摘のとおり、教育委員会は組織としてやや複雑な面があるかと思いますが、民意を反映し、これまでの教訓を生かした組織として、また小中学校を含め開かれた組織、風通しのよい組織として、その運営にリーダーシップを発揮してまいりたいと考えております。教育は、結果が出るまでに時間がかかり、その結果も把握しにくいと言われますが、教育委員会を代表する者として、個人にとっても、社会にとっても、よりよい未来が開かれていくことに貢献できるよう、市教育委員会事務局、小中学校、社会教育施設などを指導してまいりたいと考えております。  現在、コロナ禍の中で、学校現場は子供たちの命と教育を守るため必死で頑張っております。また、GIGAスクールの構想の実現や小学校での英語教育、プログラミング教育の導入など、新たな課題や取組も次々と進めております。このような中で、私たち市教育委員会の職員は引き続き使命感を持って職務に当たってまいります。小柳はじめ議員におかれましては、今後ともよりよい教育行政実現のために、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。  次に、2017年6月の市内中学校での男子生徒のいじめによる自殺事件の対応では、いじめの事実関係において大きな争いがない、似たような経緯がある2件の事案が正反対とも言える差は何なのかについてであります。先般、2016年、県立新潟工業高等学校での自殺事件の事案に関して新聞報道等がありました。しかしながら、事案につきましては新聞報道の範囲でしか承知していないため、詳細等は存じ上げておらず、対応などの比較をすることはできないものと考えております。  なお、市内中学生の自死案件の訴訟対応につきましては判決が下されておらず、まだ裁判中のため、お答えすることはできません。今後行われる司法の判断を注視してまいりたいと考えております。
     次に、非を認めて再発防止を講じて、二度と死に追い込まれる生徒がいなくなってほしいという素朴な願いがなぜ理解できないのかについてであります。市教育委員会では、いじめはどの子にも、どの学校にも起こり得る問題であるという認識を持ち、いじめの未然防止、早期発見、即時対応に取り組んでおります。具体的には、平成30年度から全ての小学5年生と中学1年生に対してCAPプログラムを、平成31年度から全ての中学校で命の授業を実施しております。CAPプログラムでは、子供は自分の権利を守る方法を身につけ、大人は子供の持つ力を信じ、どのように支えていくか、またいじめや暴力を受けた子供の話をどのように聞いたらよいかを学んでおります。いじめ防止対策推進法の改正と相まって、いじめの認知件数は大幅に増加しておりますが、認知件数の増加は教職員のいじめの捉え方が変わったことを意味しており、このことがいじめの重大事態を未然に防ぐことにつながっております。  また、命の授業では、自分の命を含め、人の大切な命を守るための具体的な考え方や行動について学ぶことが重要であると考えております。いずれにいたしましても、学校は児童生徒の可能性を引き出し、夢や希望を育む場であり、笑顔があふれる場所でなければならないと考えております。市教育委員会では、このような痛ましい事案を二度と発生させないための取組を着実に実施するとともに、本案件につきまして、改めて亡くなられたお子様のご冥福をお祈りいたします。  以上、答弁といたします。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員。 ◆15番(小柳はじめ議員) 答弁それぞれありがとうございました。  まず、市長のほうから、ほぼほぼ大筋は多分私と認識は一緒で、危機感も持っていると。ただ、若干認識の違ったのが、私、空き家バンクというのはほとんど機能していないと思ったら、ほかの市から見れば、えらい新発田は成功事例みたいに思われているそうで、ただ実数から考えると、やっぱり決して多いと言える、他市に自慢できるような数字じゃないと思う。多分全国どこでも同じような形になっているんだと思うんですけど、一歩ちょっと例えば民間の考え方を入れたりとかして、プラットフォームとしてやっぱり伸ばすということがいいんじゃないかと思うんですけど、せっかく他市からも羨ましがられているぐらいなら、さらにちょっと1つのそういうアイデア入れたらいかがかと思いますが、いかがですか、その辺。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) ご質問の最後のほうがちょっとごにょごにょっとしてよく聞こえなかったんですが、まず空き家バンクに登録されている物件というものを考えてください。実は市場に売れないんです。売れる物件というのは、別にバンクに登録しなくていいんです。不動産屋がみんな商品として扱っているんです。これは、もう売買で動いているんです。そういう民間の不動産屋がとても扱えないという物件、でも所有者の人にしてみれば、とても維持管理できないし、自分としてはもうここに住むわけにいかないんだと、そういう物件が実は空き家バンクに登録される。市が中に入って何とかしてくださいと、こういう物件ですから、もともと市場価値がないと言うと大変怒られるかもしれませんけれども、そういう物件を登録しているわけです。それが年間7件も、昨年度ですけども、動いたということは、いかによその市町村から見ればびっくりだということです。そこをまずひとつ分かってほしいということです。ですから、通常の空き家といいましょうか、そういうものと、空き家バンクに登録されているのは市場に入られないような物件が来ているということであります。  ここは私どもも大事な、小柳議員が言うとおり、空き家対策をしっかりしろということですので、私どもとしてはそれに係る経費があるんです。例えば物件の登録していれば、見せるだとか見せない、それから登録する書類だとかという諸経費があるんです。こういうのが民間の皆さん方はとてもボランティアでできないと言うもんですから、私どものほうでお金を出すとか、あるいは売れるような、ホームページに載せるだとか、あるいはご案内をいただいたときにはその不動産屋、宅建業界の皆さん方に1日幾らという日当を払って、そうやって一生懸命売っているということであります。ですから、むしろここはひとつ担当課、小野課長も来ておりますけども、小野課長が一生懸命今やって、結果としては出ているんだということで、そこはひとつ小柳議員、お認めをいただきたいというふうに思っております。ここで満足しているわけじゃありませんけれども、空き家バンクというのはそういうもんだということでご理解をいただきたいと思います。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員。 ◆15番(小柳はじめ議員) それ重々分かっています。実際民間で売れるものは本当に民間がテレビCMでもどんどん売ってくださいみたいにやっていますから。ただ、そこからこぼれてくるものがどうしてもある。だから、ただそこにやはり議会のほうからも出ましたけど、例えば農地、貸し農園をつけて、貸し農園といいますか、つまり農場をつけて売るとか、そういうアイデアも出たわけです、議会のほうから。そういうようなアイデアも、だからこれ普通の民間の不動産屋じゃできない話じゃない、例えばそういう話は。だから、そういうものを、行政ならではの付加価値をつけるというのは市じゃなきゃできないわけだから、そういうことをぜひやってくださいねという話で、ただ遠い、見るところはあまり違わないようなので、これについてはぜひ、いや、いいです。そんなに相違はないと思いますので、ぜひ頑張ってください。  あと税金、新税のほうですけど、2つ、これなんか神戸市でそれなりの、結局解体が進んだりとか効果があったということで、尼崎ですとか、周辺の市町村も何かまねるところが出てきたみたいで、やはりそれなりの効果が出ているということもあるので、研究には値すると思いますが、新発田の場合は実際管理できる人が市外にいたりとか、恐らく単純に都会とは比較はできないと思いますけど、ただ一つの手法としてできるんではないかと思いますので、ぜひその辺についてはやっていただきたいなと思います。 ○議長(若月学) 二階堂馨市長。 ◎市長(二階堂馨) やっぱり課税になるわけでありますので、慎重に対処しなきゃいかんなと思っていますが、一つのアイデアとして面白いなと思っています。神戸と京都市はちょっと課税の対象が違うようでありまして、神戸市はどちらかというと、土地そのものに課税をする。つまり家屋があるから固定資産税が安くなるんだから、しかし財産価値は非常に高いわけですので、その土地に対する課税だということと、京都は反対に住んでいないにもかかわらず、建物そのものにむしろ課税をかけていくという、課税するものは違いますけれども、新しく課税をするという点では面白い試みだなと思っています。  ただ、小柳議員がおっしゃるとおり、まず人口が決定的に違うということです。どちらも大体150万ぐらいの都市でありますし、それから一番の決定的な違いは、可住地面積に対する人口比率がもう桁に違うといいましょうか、丸が全然違うということですので、その制度をそのまま新発田に持ってくるというのは、少し研究しなきゃいかんなと思っていますので、でも新しい試みですから、ここはひとつ勉強しましょう、研究してみましょう。それで、もしも取り入れられる要因があるとするならば、そこは果敢に、これは私どもで自主的な課税ができる範囲内でありますので、大いにやりたいと思いますが、まずはちょっと研究する時間をいただきたいというふうに思います。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員。 ◆15番(小柳はじめ議員) 研究するということなので、ぜひ進めてください。すぐにこのまま都会の話を持ってくるというかは別問題ですけど、ただ言い方変えれば、京都市目的税化するという手法なんかも、もしかすると今後、国がいいんじゃないのという話も出る可能性も高いので、これ結構広がるんじゃないかなと思います。そんなふうに思いましたので、ぜひ研究を進めてください。  残った時間は教育長のほうからお伺いしますが、まず最初の組織的な部分、今教育長も各職員はいろんな課題が山のように降ってきて、みんな一生懸命やっていると、私はそれ全然認めているんです。だから、言ったとおり、一人一人はみんなやっているんだけど、ただ組織になると、何かお互い遠慮しちゃっているとか、お互いおもんぱかって組織として何かよどんだ空気があるんじゃないですかという話を前からしているんです。  その中で、例えば今回の中学生の自殺事件の件ですけど、教育長はよく内容は分かると思いますけど、生徒本人からはやはりそういうメッセージも出しているわけだし、ほかの周りの生徒なんかもそういう認識、いじめられたという認識があったんだと。あったけれど、それが今度自殺まで結びつくかという予見性の問題が争われているわけじゃないですか、今回。ただ、その予見性について、市はないということで今回争いになっているわけですけど、この部分で、今まだ判決出ていないから、判決出ていないから言えませんと言うかなと思ったら、本当に言ったからびっくりしたんですけど、そうは言わないでください。  ただ、実際のところ、裁判所から和解協議の提案があったわけじゃないですか、11月か。約1か月ぐらいして、結局通常の公判に戻ったということなので、和解が決裂したということなんでしょうけど、どうですか、一人一人の話じゃなくて、やっぱり組織的な問題ってあると思いませんか。教育長にお伺いしますけど、そこを聞きたいんです。組織的、一人一人はいいんだけど、組織になると悪さをするというか、何か結果的に悪さになっちゃう、そこの部分認識ないですか。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長。 ◎教育長(工藤ひとし) 小柳はじめ議員のご質問にお答えします。  私としては、個人個人も一生懸命でありますし、組織としてのそういうようなものはないというふうに感じておりますし、日々の職員と接していてもそういうことは感じておりません。小柳はじめ議員がもしそういうふうなお取り取りをされたならば大変申し訳なかったなと、誤解のないようにこれから対応していきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員。 ◆15番(小柳はじめ議員) 本当に私、最初の1回目の質問でも言ったんですけど、同情する部分もあるんです。私も組織の一応、小っちゃいですけど、トップやっていますから、人、物、金を掌握するというのが組織をやっぱり運営する、本当に前提だと思うんですけど、人の部分は現場の職員は県職員だし、金の部分は市長部局だし、そういった意味で非常にやりにくいのは分かるんです。だけど、でもやっぱり何となくそういうよどんだ考え方というの、一人一人だけじゃ一生懸命やっているんだから、今の答弁というのは一人一人の話になっちゃうんで、そうじゃなくて組織全体として、もうちょっと組織風土を改革しようというようなことにならないですか、教育長、今こういう事件を踏まえて。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長。 ◎教育長(工藤ひとし) 答弁でもお答えしましたように、私はそのように感じておりません。ただ、地方自治体の業務としては、どの部署にあっても利害関係を有する多くの市民の方との調整とか、あるいは国、県などの関係機関との調整を求められることが大変多くあります。スムーズに事が運ばないとか、思うようでないという面も確かにあることはそのとおりでありますが、多面的な視点での判断が求められるのも行政の大事な仕事の一つの特徴ではないかなというふうに感じております。  そういうことから、今ほど小柳はじめ議員がご指摘の体制がどうのということになって、仕事ぶりをやゆされるようなことは承知しておりますけれども、私どもとしましては市民の信頼を得られるよう、当事者としての意識を常に持ちまして、業務に当たっております。子供や保護者の意識も昔と今と比べて大きく変わってきておりますけども、そういうことも含めながら、向き合って丁寧に対応していく学校であり、教育委員会であるというふうに私は感じておりますので、これからもそういうご指摘いただければ、また改革のほうを見詰めていきたいと思いますが、今現在、職員とはそういういろんな話をして、まず報・連・相といいますか、今まではよく報・連・相、これで終わっていたんですけど、最近はそこにプラス確認、報・連・相で終わらずに確認をしたかということも今丁寧に検証している次第であります。  以上であります。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員。 ◆15番(小柳はじめ議員) 自殺の事件の民事訴訟の件ですけど、裁判は終わっていないと言ったけど、結審したじゃないですか、もう。これからもう弁論ないわけだから、実際はやっぱりそういうのもある程度責任だと思うんです。  11月15日の口頭弁論のときに、裁判所から和解したらどうですかという和解提案がありましたよね。この和解提案に基づいて、実際年末までの間、約1か月、和解協議をしたわけですけど、報道によれば決裂したと。ただ、実際その次の口頭弁論が行われていますから、決裂したということなんですけど、これ原告側からの情報なんですけど、裁判所は、今回の精神的苦痛で3,000万を損害賠償を訴えたというものについての骨子の部分というのは、なぜうちの息子が自殺に追い込まれたかの事実を知りたいというところが一番だったわけです。そこが知りたい、その一つとして加害生徒の名前を公にしなくていいから、私たちだけに聞かせてほしいという話なのに、それも拒否したと。裁判所からは、これも原告の話ですけど、裁判所側からは、親としてやっぱり子供がなぜ死に追いやられたのか知りたいというのが当然の気持ちだろうと、なぜそれ市はできないんですかみたいな話はあったらしいじゃないですか。そういうことがあったということなんですが、最後、次の6月の議会のときは判決の後ですから、もうちょっと聞けると思いますけど、今の時点、和解のときのその対応、説明願えませんか、簡単でいいんで。 ○議長(若月学) 工藤ひとし教育長、手短にお願いいたします。 ◎教育長(工藤ひとし) 小柳はじめ議員のご質問にお答えします。  結審だけでありますので、まだ判決は出ておりませんので、司法の判断を待っているところであります。  以上であります。 ○議長(若月学) 小柳はじめ議員、まとめてください。 ◆15番(小柳はじめ議員) 一切答えないということなので、分かりました。判決は5月30日ですから、次の6月議会のときにはその辺聞けるということが、今逆に言えば、ご本人が話したわけでございますので、次回にその辺は聞きたいと思いますが、一応そういう思いがあったということは、組織全体としてやっぱり受け止めたほうがいいのかなというふうなことで終わりといたします。  ───────────────────────────────────────── ○議長(若月学) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。  ご苦労さまでした。           午後 2時04分  散 会    地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。      令和4年  月  日        新発田市議会 議 長   若  月     学               議 員   板  垣     功               議 員   阿  部     聡               議 員   佐  藤  真  澄...